現代になったからこそ

寿命は伸びたが、それも飼い主次第

先ほど紹介したが、犬にしても猫にしても、少し前を考えたら圧倒的に寿命が伸びている。これは喜ばしいことだ、長く生きられるようになったということ、それはつまり飼育されている動物たちの環境が劇的に良くなったということだ。確かに筆者も普段愛猫たちの餌を調達するときにスーパーの売場に行くと、猫関係の売り場に行くだけで様々な種類の餌が販売されている。キャットフードはもちろん、缶詰などのちょっと贅沢な餌まで取り揃えている。毎回どれにすればいいかと、健康と美味しさを意識していつも購入しているが、これが少し前だったら悩むことなく限られた品から選ばなければならなかったのだろう。

犬の餌については猫の比ではない、店舗にもよるが購入層で犬の餌を買っていく人が統計的に多い場合には、売り場もその傾向にあわせて変化していくのがスーパーとしても、また犬を買っている人たちにもありがたいことだ。その分猫関係の売り場がいくらか縮小されてしまうので、差別感も出てしまうがそれでも種類は用意されているほどだ。

種類も豊富になったが、餌に含まれている成分や材料なども少し前の商品と比べたら別段進化している。最近でも定番商品を販売しているメーカーが、餌の大きさを変えて新商品としてリリースするなど、様々な取り組みが実施されている。これはおそらく、飼い主たちの心情として、ペットしてではなく、『一人の家族として』一緒に生活している以上は良いご飯を上げたいという、消費者の勢いも少なからず関係しているだろう。だからこそ寿命も伸びて、ペットたちも日々の暮らしに困ることはない環境でのびのびと生活できている。

世界に感化された

そもそも日本はペットに対しての価値観は世界基準で考えればまだまだ低いほうだ、これがアメリカやイギリスを始めとしたペット先進国と比べると、お粗末極まりない。そして年々増え続けるペットの高齢化に対処する、またビジネスとして活かすには十分な材料という保険会社の思惑も少なからず関係しているだろう。日本でもここ数年でペット保険が登場してきている。ただそれも世界と比較すれば歴史は非常に浅い。

一番古く誕生したペット保険の概念は、何と今から27年前のイギリスだというのだ。愛犬のために飼い主が創設したことが全ての黎明となり、保険会社として大成することになったきっかけとなる。その後はアメリカやオーストラリアを始めとした世界各国にペット保険が普及していったが、日本にその流れが到着するまではもう少し先の話となる。今でこそ数は増えてきているが、それでも欧州と比較した場合だと日本の数字なんて、屁でもない。欧州の場合、日本のおよそ10倍以上も加入しており、市場の大きさも桁違いだ。

こうした影響もあって、日本もようやくペットに対しての保険導入を認める動きが始まることになる。世界から見たら日本のペットに対する扱いの仕方ほど酷いと感じられる部分なのだろう、非道な扱いをする人も度々出現しているアメリカやイギリスの動物愛護を信念に持っている人たちからは、こうした事件が飛び出れば出るほど殺意にも似た愛憎が向けられているのかもしれない。

まだまだ発展段階

日本でのペット保険が誕生したのは2010年3月から、ようやく認知されるようになり、そこを起源にしてもまだ5年程度しか経過していないことが分かる。これから先市場や加入については真剣に考えるようになる人は増え続けるだろう、その分だけペットの寿命も伸びてきており、ペットの高齢化問題に対処するための手段として、一般的になる日もそう遠くはない。

先進国などと言われているが、中途半端な部分で発展途上国水準のものも内包しているアンバランスな日本、この国はもう少しペットに対して厳しくすることを念頭に置いたほうがいいと改めて思ってしまう。保険に加入する以前に、飼育するだけの義務と責任も持つことの出来ないのであれば、そもそもペットを飼えないように体制を整えるべきだと思う。野良猫や野良犬を減らすといった目的も、そうした部分から改善していかなければならないだろう。保険についても気になるが、これから先の日本がどう動物たちに対して住みやすい国になっていくのかも、注目していきたい。