猫が健康に生きていくために必要な栄養とは?飼い主なら知っておきたい猫栄養学について。

多くの飼い主さんは猫の毎日の食事にキャットフードを使っていると思いますので、猫の栄養学について知識がなくても特に問題はないでしょう。
しかしながら、猫が高齢になったり、病気になったりすると、改めて猫の栄養について考えざるを得なくなることがあります。
そこで、今回は猫に必要な栄養についてご紹介しましょう。

猫は元々、獲物を狩る肉食動物

猫は元来、ネズミ等の小動物を獲って食べていた肉食動物です。小動物を生で内臓も含めてすべて食べることで必要な栄養分を摂って来ました。
人間のように栄養を肉、魚、野菜など何種類もの食品から摂る雑食動物とは必要な栄養が違うのです。
昔は猫のご飯というとご飯に味噌汁をかけた猫マンマだったりしましたが、それでは猫に必要な栄養素はまったく足りていなかったと言えるのです。

猫に必要な栄養素は何?

N.R.C(アメリカの国立調査研究審査会)によれば、猫に必要な栄養素は、粗タンパク質、脂肪、リノール酸、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、胴、マンガン、亜鉛、ヨード、セレン、ビタミンA、D、E、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリンなどです。
中でも最も必要なのはタンパク質で、猫には上質なタンパク質中心の食事が必要です。
また、意外に知られていないのが、カルシウムとリンのバランスでしょう。
猫の食事において、カルシウムとリンのバランスを1:0.8に保つのは不可欠だと言われていますが、肉などのタンパク源にはカルシウムの何倍ものリンが含まれていますので、このバランスを保つためにはカルシウムを別に添加して摂る必要があります。
もちろん、必要な栄養素は猫の年齢や体調によって変わります。
例えば、尿路結石など下部尿路疾患を持つ猫であれば低マグネシウムのフードが推奨されていますし、腎臓疾患のある猫には通常よりタンパク質の比率を少なくした食事の方が良いと言われています。

普段はキャットフード中心でもたまには新鮮な食材を

必要な栄養分を完璧に摂ろうと思ったら、やはりキャットフードを使うのが一番簡単で、確実です。
しかしながら、キャットフードは生ではないため、酵素を摂取することができません。酵素は消化を助ける大切な要素です。
普段は、キャットフード中心の食事を摂っていても、たまには新鮮な生肉や生魚を使った手作りフードをプラスするのもおススメです。
毎食、手作りする場合は、素材と栄養素を計算し、さまざまな食材を使って、ペットフード並みにバランスの取れたフードを作らなければなりませんが、たまのおやつレベルなら、肉だけ、魚だけでも問題ありません。
本来、猫が食べていた食事に近い生のフードを口にすることは、猫の健康にとって大切なことなのです。
普段、缶詰の蓋を開けるだけ、袋から出すだけで済んでしまう猫の食事ですが、やはり飼い主さんとしては、猫の栄養学を学び、猫にとって良い食事とはどんな食事なのかを理解しておくことが大切です。

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