猫のジアルジア症〜原因・症状と対策

猫や犬が感染する病気にジアルジア症といわれるものがあります。ジアルジア症は特に子猫や子犬での感染率が高いといわれている病気ですが、最近ではほとんどの人があまり聞いたことのない病気になります。また人にも感染するといわれている病気でもあるため正しい知識をもってこの病気と向き合っていくことは非常に大事なことです。今回はそんなジアルジア症について詳しく見ていきましょう。

感染すると瞬く間に広がっていくジアルジア症の原因

ジアルジア症はジアルジアといわれる肉眼では確認できないほど小さな原虫が猫の小腸に寄生し増殖することによって発症する病気です。この原虫はランブル鞭毛中といわれる寄生虫で、私たちの身近に存在している原虫です。それ故、熱帯、亜熱帯地域においては20%を超える人が感染しており、日本でも終戦直後に5%前後の人が感染していました。現在では人への感染は0.5%と減ったものの、免疫力の低い子猫や子犬での発症率は高くなっています。

ジアルジア症への感染は原虫であるランブル鞭毛中の未成熟な状態であるシストと呼ばれる幼虫に汚染されたものを口にすることで感染が広がっていきます。口に入ったシストは胃を素通りし、小腸にたどり着きます。そしてそこで成長を遂げながら腸管内で栄養を吸収し、増殖していきます。その後増殖と成長を繰り返し、また新たなシストとなって猫の糞とともに排泄されることで外の世界での繁殖機会を得、新たな寄生先を探し感染を広げていくようになります。

ジアルジア症の症状

ジアルジア症の症状は基本的に腸に寄生したランブル鞭毛中の働きによって、腹痛や下痢、吐き気、食欲不振などの一般的な腹痛などと同じような症状を発症します。また大人の猫であれば無症状なことも多く、飼い主の判断だけではなかなかジアルジア症とわかるものがありません。強いて特徴をあげるのであればジアルジア症は7日から10日の潜伏期間を経たのち、何らかの症状が出始めるようになります。そしてその症状は2週間から1か月程度続くこともあり、自然治癒するケースもまれにありますが、慢性化してしまうこともしばしばあります。

ジアルジア症を特定するために病院では早い段階で便検査を行い、どういった病気を発症しているのかを調べていきます。症状が出た時にちょっとした体調不良や何か変なものを食べたから当たったと飼い主判断で考えてしまうと、症状が深刻化してしまい、脱水症状や痙攣などを引き起こしてしまうこともあります。また症状が慢性化してしまうとほかの臓器への負担が大きくなり、胆嚢や胆管炎を発症してしまうこともあります。

ジアルジア症から愛猫を守るための対策

早期段階で治療が行えれば、猫の場合軽症で済むことが多く、長期化することもほとんどない病気です。基本的には駆虫薬の投与などで治療を行っていくようになります。また症状が重い場合にはメトロニダゾールといわれる抗原虫役を使用して治療を行います。脱水症状を伴うような場合では点滴を行うこともありますが、そこまで症状が深刻化することはごく稀です。

基本的にはランブル鞭毛中が発生するような不衛生な環境を避け、完全室内飼いにするなどの対策を行えば感染は避けられる病気です。また母子感染を避けるため、母猫の糞を子猫が口にする前に片づけることも非常に大事になります。多頭飼いや室外に出る猫の場合は感染してしまう可能性が高くなるので、定期的に便検査や健康診断を受けるようにし、こまめに感染がないか確認することも非常に重要なことです。感染を防ぐために小屋の煮沸消毒や給水設備の掃除などを行うことも愛猫を守るには必要になります。

まとめ

猫が感染しやすいジアルジア症ですが、飼育環境やエサなどがよくなったこともあり年々感染数は減少傾向にある病気です。それでも特に子猫では発症しやすく、体力を奪ってしまう危険な病気であり、飼い主がしっかりと守ってあげることが重要になります。また大人の猫の場合無症状なことも多く、感染に気付かずに妊娠出産をし、子猫が感染してしまうこともあります。早い段階での初期の症状を見逃さず、異変があればすぐに獣医に診せるようにし、軽症のうちに治療することが何より大事になります。

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