猫の鉤虫症〜原因・症状と対策

鉤虫症といわれるあまり聞きなれない病気をご存知でしょうか。猫や犬がかかる病気として知られている鉤虫症は、鉤虫の種類によって実は猫や犬だけでなく人が感染する病気としても世界的に知られています。現在でも世界中でおよそ10億人が感染しているといわれるこの鉤虫症は、現在の日本では猫の病気としてはマイナーなものです。それでも子猫が発症すると命の危険もある鉤虫症について、今回は詳しく調べてみました。

猫の鉤虫症の原因とは?

鉤虫症は猫の小腸に鉤虫と言われる1~2㎝ほどの白い寄生虫が寄生することによって発生する病気です。この鉤虫は猫の小腸の粘膜に噛みついたり、吸血したりし、そのことによって猫が貧血になってしまいます。この鉤虫は感染した猫の腸の中で卵を産み孵化し、糞と一緒に体外に排泄されます。この糞を他の猫が食べたり鼻を近づけたりすることで感染が広がっていきます。また母猫が感染している場合、胎盤を通してお腹の中にいる子猫が感染したり、母乳を通して生まれたばかりの猫が感染したりすることがあります。

基本的には鉤虫症に感染している猫からの感染が原因で発症してしまう病気ですが、鉤虫は自然界に存在している寄生虫で土の中で成長を続け動物の皮膚から侵入して感染していきます。特に暖かく湿度が高い、衛生状態の悪い環境下に多く生息していて、そういった土の上を歩いたり、踏みつけたりすることで寄生されてしまいます。

鉤虫症の症状は無症状から命にかかわることも

鉤虫症にかかってしまうと大人の猫であれば無症状のこともありますが、子猫の場合重症になってしまうケースがほとんどです。貧血や黒色のタール便が見られたり、血便や下痢をしてしまったり、脱水などの症状を起こすこともあります。また寄生している鉤虫の量が多い場合や長期的に発病している場合、大人の猫でも貧血などの症状や軟便、最悪の場合には命にかかわることもあります。これらの症状は3つに分けることもできます。

甚急性型

生後一週間の猫に現れる症状です。二週目に入ったころから急に下痢するようになり血便や食欲不振、貧血などの症状がみられるようになります。体力のない生まれたての猫の場合、死に至ることもあります。

急性型

子猫に現れる症状で、食欲不振、体重減少、血便、腹痛などの症状がみられるようになります。腹痛によって丸まった姿勢をとるようなこともあります。

慢性型

主に成猫に現れる症状で、慢性的な貧血、体重減少、毛並み毛艶の悪化などの症状が見られます。

鉤虫症から愛猫を守る対策

鉤虫症から愛猫を守るには感染している猫の糞に近づけないことが何よりも大事です。また感染していない場合でも排便後はすぐに片づけることを習慣づけることで鉤虫が侵入することを防ぐことができます。愛猫を妊娠させる前に適切な駆虫をしておくことで母から子への感染を予防することもできます。定期的に愛猫の便検査を受けることも鉤虫症の感染を防ぐことにつながるので健康診断などは必ず受けるようにしておくことも大事になります。

愛猫が感染してしまった場合には駆虫薬を使って寄生虫を除去します。この時にしっかりと駆虫が行えないと組織内に鉤虫が潜伏した状態が続き、幼虫が腸管に移動し再び感染してしまいます。下痢や貧血、脱水の症状がひどい場合は輸血や輸液を行うことも必要です。鉤虫症予防のためにも感染を早く治療するためにも室外飼いはやめるようにし、完全室内飼いに切り替えることも重要です。

まとめ

鉤虫症は感染しやすい病気で、駆虫薬でもしっかりと駆除が行えないと再発してしまいやすい病気です。また子猫の場合では死に至る危険性も高く、貧血から様々な病気を併発してしまうこともあります。人が感染する鉤虫と猫に感染する鉤虫は種類の異なるものですが、愛猫が鉤虫症に感染してしまうことで飼い主が皮膚炎をおこすこともあります。普段から注意すれば鉤虫症から愛猫を守ることは可能です。しっかりと予防を行い、異変が見られた場合には早急に獣医師に診せるようにしましょう。

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