生まれてから91日以上の犬を飼育する場合、犬の登録と狂犬病予防注射が法律によって義務付けられています。目的は諸々ありますが「狂犬病(伝染病)」の発生と感染拡大の阻止です。
鎮静化しているにも関わらず、未だに行政・法律で規制されるほど狂犬病は強く警戒されていますね。
ミニ豚の飼育には一般的に行政への届出は必要ないとされています。これはつまりミニ豚は警戒すべき伝染病がない。ということなのでしょうか?残念ながらそうではありません。
ミニ豚は発見されると即殺処分されてしまったり、ブタから人に感染すると死亡リスクが非常に高まる伝染病も存在しているのです。
今回はそんな伝染病についてご紹介します。
豚レンサ球菌感染症
養豚場や、食肉解体業者の従業員に多く感染例がある病気です。感染した豚や豚の生肉と、人の外傷が接触した際に感染すると考えられています。
潜伏期間は数時間~3日と比較的短く、人に感染すると化膿性髄膜炎や、聴覚障害、運動不全といった症状がみられます。さらに重症になると髄膜炎、皮下出血、毒素性ショックを起こし昏睡状態に陥ります。
2005年には中国の四川省で215人が感染し、うち39人が死亡するといった例もあります。
予防法は傷が付いている手で豚に触らないことが最も効果的です。ミニ豚から飼い主に感染した例は稀ですが、注意しておきたい感染症ですね。
日本脳炎
一般的には「蚊」が原因として注目される日本脳炎ですが、実は蚊はただの媒介者。元々日本脳炎の原因となる日本脳炎ウイルスは豚にも感染し、時には豚が日本脳炎の感染源となることもあるのです。
基本的に豚が日本脳炎に感染しても症状はほとんどありません。ただし異常産が増えたり不妊になってしまうことがあるため、ミニ豚の繁殖を考えている方は注意が必要です。
日本脳炎は人の致死率は20%~40%と非常に高く、死亡しなかった方の70%近くはなんらかの障害を持つ可能性があるという非常に恐ろしい伝染病です。さらに近年西日本を中心に豚の感染例が報告されているので、より注意が必要でしょう。
ワクチン接種で完全に予防できるので、ミニ豚を飼う際は母子手帳を確認しワクチンの接種歴を確認。もし接種回数が不足しているようでしたら、すぐにワクチンを接種しましょう。
他にも気を付けるべき感染症はたくさんあります!
代表的な感染症を説明してきましたが、他にも陽性反応が出ると即殺処分対象となる「豚コレラ」や、子豚が感染すると死亡リスクの高まる「オーエスキー病」など、注意すべき感染症はたくさんあります。
日頃から注意してあげて、なるべく人と豚が快適に過ごせるよう工夫してあげましょう。
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