高齢になった猫に多いのが腎不全です。腎臓の疾患は症状に出にくく、飼い主さんが症状に気が付く頃には病気がかなり進行してしまっています。
猫が6歳~7歳を過ぎたら1年に1度、10歳を超えたら半年に一度、少なくても血液検査と尿検査は受けるようにし、数値を継続的に確認するようした方が良いでしょう。
今回ご紹介するのは病院での西洋学的治療と併用できる自然かつホリスティックなアプローチ。副作用もないため治療をサポートするケアとして注目されているのです。
質の良い水を飲ませる~いま流行の水素水がおススメ
腎臓は体の中の老廃物や毒素を水に溶解させ、ろ過した後に尿として排出する役割を果たしています。腎臓が正常な状態の時には腎臓は尿から水分を再吸収し濃縮することができるため、尿として排出される水分はわずかで済みます。
しかしながら腎臓の機能が低下すると、尿から水分を再吸収できなくなるため密度の薄い尿を大量に排出することになります。その結果、猫は水分不足になり口が渇き、水を大量に飲むようになるのです。
家でできる腎不全の猫へのアプローチのひとつは質の良い水を与えること。猫には浄水された新鮮な水を与えることが大切ですが水素水も選択のひとつとしておススメです。
水素水の効果は賛否両論ですが猫の腎不全に効果があるという報告もあります。水素含有量が多いだけで、基本的には水ですので副作用もありません。腎臓の数値が気になりだしたら試してみる価値はあるでしょう。
血行を良くし腎臓の働きを助けるマッサージ
猫へのマッサージは猫の血行を促進し、腎臓への血流量を増やすことができるため、結果的に腎臓の働きを助けることになります。難しいことは考えずに猫の体をゆっくり撫でてあげましょう。
腎臓に疾患のある動物の多くは後肢に衰弱が見られるケースが少なくありません。特に肢は血行が良くなるように丁寧にマッサージしてあげましょう。
また、寒い時期であれば腎臓のあたり、下背部に暖かいタオルを当てて温湿布してあげるのも良いでしょう。
食事にも腎臓ケアの気配りを
腎不全にはタンパク、リン、ナトリウムの制限食が有効と言われています。腎疾患用のフードが市販されていますので必要に応じて利用するのも良いでしょう。ただし極端なタンパク源制限は体重減少や筋肉減退にも繋がりますのでバランスが大切です。
食事と共にDHA、EPA、ビタミンB、カリウムなどのサプリメントも腎臓の機能を助けるのに有効です。獣医さんに相談の上、取り入れてみると良いでしょう。
バッチフラワーレメディ
バッチフラワーレメディはイギリスのエドワード・バッチ博士が発見・研究したホメオパシーの一種で花のもつエネルギーを治療に役立てるものです。
ハーブやアロマテラピーのように植物成分が含まれていないため、猫に害がある植物かどうかを迷う必要がありません。
バッチフラワーレメディはボトルで販売されていますが、レメディを処方する専門家にお願いしてどのレメディが良いか選んでもらっても良いでしょう。腎臓には下記のレメディが有効だと言われています。
- アルセニカム(Arsenicum)/ 尿量が少ない場合に
- フォスフォラス(Phosphorus)/ 急性腎疾患
- ナット・ムール(Nat.mur.)/ 消耗、多尿、口の乾き
猫の病気は獣医さん任せにせず飼い主さんにできることを
高齢になった猫の腎臓は数値が悪くなくても機能低下している場合があります。そんな場合はご紹介したようなホリスティックなアプローチを試してみても良いかもしれません。
猫の腎不全は良くなる病気ではありません。症状の進行を少しでも遅らせるために、治療オプションのひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
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