モルモットに多い病気のひとつが鼓腸症です。
これはうさぎにも共通することですが、モルモットは腸運動の低下が起こりやすく、そのために盲腸便秘や鼓腸症といった腸の疾患に罹りやすいと言われています。
今回は、うさぎの鼓腸症についてご紹介しましょう。
鼓腸症ってどんな病気?
鼓腸症とは、腸の蠕動運動が低下することで便秘になり、腸の内部にガスが溜まる状態です。
鼓腸症になると、お腹が膨れてきたり、食欲がなくなってきたり、呼吸が荒くなったりなどの症状が出始めます。
人間でも便秘になると、お腹が張って苦しくなりますよね。
また、ガスが溜まって便が少ししか出ないという症状も思い当たるのではないかと思いますが、鼓腸症は、同じような状態がモルモットに起きていると思えば良いでしょう。
症状が進むとまったく食事をしなくなったり、便通がなくなったりしますので、放置するのは危険です。
鼓腸症の原因は何?
鼓腸症の一番大きな原因は、食生活です。
モルモットの食事はモルモットフードと牧草が中心だと思いますが、牧草を食べる量が不足していたり、食べる牧草の種類が偏っていたりすると鼓腸症の原因になります。
モルモットの牧草としては、イネ科のチモシーとマメ科のアルファルファが知られています。
チモシーに比べ、アルファルファはタンパク質、カルシウム、ビタミンなどが豊富で嗜好性も高いため、モルモットが喜んで食べますが、食べ過ぎるとお腹にガスが溜まる原因となります。
アルファルファは成長期や妊娠期のモルモットには栄養価が高くて適していますが、大人のモルモットに大量に与えるのは、あまりおススメできません。
大人になったモルモットにはチモシーを中心に与えた方が良いでしょう。
この他にも、おやつの与え過ぎや、古くなったフードなどが原因で鼓腸症になる場合もあります。
おやつの量は食事全体の10%を超えないように、フードはまとめ買いは止めてなるべく新しいモノを食べさせるようにしましょう。
鼓腸症の治療はどのようにするの?
鼓腸症を治療する際は、消化剤や食欲促進剤などを投与します。
腸内細菌のバランスの乱れがある場合は、獣医さんと相談の上、乳酸菌サプリを与えてみても良いでしょう。もし、脱水を伴っているようであれば、点滴を行うこともあります。
鼓腸症を予防するにはどうずれば良いの?
先程もご紹介したように、鼓腸症の原因のほとんどは食べ物ですので、食事に気を配るのが一番大切です。
また、たまにはモルモットとの触れあいも兼ねて、お腹をマッサージしてあげるのも良いでしょう。
マッサージする時は、指2本か3本をお腹に当てて、時計回りにゆっくりと円を描くように擦ってあげます。
モルモットは小さな動物ですので、強い力でマッサージするのは厳禁です。軽く触れるぐらいの感じでゆっくり手を動かしましょう。
モルモットはストレスにも弱く、意外にデリケートです。
モルモットの飼い主さんは小さな体で何が起きているかを常に観察し、食欲が減退したり、便通がなくなったりしたら、なるべく早めに病院に連れて行くことが大切です。
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