アリューシャン病は、アリューシャン系といわれるミンクでの発生率が高い病気で、少し前までミンク特有の病気だと思われていましたが、最近ではフェレットへの感染も増えてきています。
感染すると免疫不全やアレルギー症状などを起こして、死に至る可能性も高い怖い病気です。今回は最近多い、フェレットのアリューシャン病についてご紹介します。
アリューシャン病ってどんな病気?
アリューシャン病は、パルボウィルスが原因で起こる感染症で、感染したフェレットの尿、便、血液、唾液などから感染します。
感染した母フェレットから胎盤を通じて仔フェレットに感染するケースも多く、この場合は半年から一年の潜伏期間の後に発症し、発症後、半年以内に命を落とすと言われています。
逆に、生後一年以上発症しないフェレットは、発症しなかったり、発症しても進行が遅いこともあるようです。
アリューシャン病に感染するとどんな症状が出るの?
アリューシャン病に感染しても、すべてのケースで発症するわけではなく、中には無症状で天命を全うするフェレットもいます。
発症すると初期段階では鼻水、咳、くしゃみ、脚の痺れなどが起きますが、実はこの段階では他の病気と間違えられることも多く、それが病気の発見を困難にしています。
さらには末期になるまで症状が出ない場合も少なくない点も、この病気の難しいところでしょう。
末期になると全身の血管や臓器がダメージを受けるため、血尿や全身麻痺などの症状が起こります。
アリューシャン病の治療方法や予防方法はあるの?
現状、この病気を完治させる治療方法は確認されていませんし、ワクチンなど有効な予防手段もありません。
しかしながら、最近はインターフェロンや免疫抑制剤の投与などで回復事例もあるようです。
早期に病気の発症を発見し、治療を行うことが大切ですが、この病気は他の病と間違えられやすく、気が付かないうちにウィルスを撒き散らしていることが多いと言われています。
感染を防ぐにはなるべく、他のフェレットと接触させない方が良いでしょう。
アリューシャン病の診断は、血液検査による検査が第一です。血清総蛋白値やグロブリン値を見て、値が高いようならアリューシャン病を疑います。
数値が高ければADV抗体検査も実施されますが、ウィルスに感染していても陽性になるとは限りませんので、幅広い視野から病気を検証する必要があります。
また、購入した時点で感染していても症状がないため、フェレットを購入する場合は、信頼できるお店やブリーダーさんから購入することをおススメします。
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