猫の肥満細胞腫。太っていなくても発症する肥満細胞腫とは?

猫の肥満細胞腫はこんな病気

肥満細胞腫とは「肥満細胞」と呼ばれる細胞が腫瘍化してしまうことで発症する病気です。

決して肥満な猫限定で起こる病気ではありません。

それどころか猫にとってはメジャーな病気で、皮膚に発症する腫瘍の中で2番目に多く、約15%を占めるのがこの肥満細胞腫なのです。

内臓に出来る肥満細胞腫の多くは悪性度が高く、転移しやすいため、発見が遅れれば命にかかわる重大な病気です。

猫の肥満細胞腫の症状

肥満細胞腫は「皮膚」と「内臓」に発症し症状も異なります。それぞれ説明していきましょう。

皮膚の肥満細胞腫

皮膚に腫瘍が出来ると、多くはその部分が脱毛し硬いしこりが発生します。

ただし個体差が大きく、ぶよぶよとした柔らかい浮腫状の場合もあれば、一カ所のみだったり、全身に発生したりします。

内臓の肥満細胞腫

発症する部位は脾臓、小腸、肝臓、内臓のリンパ組織など。

初期症状は軽い嘔吐や下痢だけですが次第に症状が重くなり、食欲不振・元気がなくなる・体重減少・運動をしたがらなくなる。といった症状がみられます。

皮膚の肥満細胞腫よりも転移しやすく発見時には大半が他の臓器に転移してしまっているというデータもあるので、かなり注意しなければいけません。

猫の肥満細胞腫の原因

肥満細胞腫の原因は判明していません。猫の品種、遺伝・猫免疫不全ウイルスとの関係、分泌腺の過剰分泌、細菌感染などが原因として疑われています。

猫の肥満細胞腫の治療

皮膚の肥満細胞腫

腫瘍とその周辺部を切除します。腫瘍の周りの健康そうな皮膚も一緒に切除し、細胞腫ができていないか確認。もし腫瘍が認められた場合、再び手術する必要があります。

内臓の肥満細胞腫

皮膚の肥満細胞と同じように腫瘍が出来た部位を摘出します。

ただし皮膚の肥満細胞腫のように完全切除は難しく、年齢や体力的に手術が難しい場合もあります。そのときは化学療法や放射線治療を行うこともあります。

また発見時に転移してしまっている場合、程度によっては治療の効果が薄く手遅れになってしまうケースもあるので早期発見・早期治療が何よりも大切です。

愛猫の日ごろの体調チェックが重要です

猫の肥満細胞腫には有効な予防手段はありません。日ごろから愛猫の体調を観察し、優れないところがあればなるべく早く動物病院で検査してもらうことが重要です。

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