猫のニキビダニ症はこんな病気
ニキビダニ症とはネコニキビダニ(ネコ毛包虫)というダニが引き起こす病気です。ニキビダニ症自体は犬の発症率が高く、猫はそれほど多くありません。
しかし猫の中でも「発症しやすい品種」があるので決して疎かにしてはいけない病気です。
猫のニキビダニ症の症状
ニキビダニ症を発症すると患部に炎症を起こします。
脱毛・ただれ・膿疱・かさぶた・フケ・赤い腫れなどの症状があらわれ、かゆみが現れることもありますが、個体差が大きく激しくかきむしる猫もいれば、ほとんどかゆみがない猫もいます。
猫が患部を掻いてしまった傷から二次感染を起こすこともあるので注意しましょう。
発症する部位は頭や顔面の周囲、首の部分がほとんどです。まれに背中やお腹、足などにも皮膚炎が見られることがあります。
耳に発症した場合、外耳炎を引き起こすこともあるようです。
猫のニキビダニ症の原因
ニキビダニの生存力は強くなく例え寄生されても、数週間で死んでしまうことが多いようです。
ニキビダニ症は発症率も高くはなく、寄生されたとしても猫の免疫力が通常であれば発症しないことも多々あります。
注意すべきなのは免疫力の低い子猫。そして、甲状腺機能亢進症、猫免疫不全ウイルス感染症、猫白血病ウイルス感染症、糖尿病、扁平上皮癌基礎疾患など免疫力に大きな影響を与える病気に罹病している中高年齢の猫です。
また近年では、品種による発症率の違いも指摘されています。発症しやすい品種は「シャム」と「バーミーズ」です。
猫のニキビダニ症の治療
抗ダニ剤・殺虫剤や、二次感染に対する抗生物質の投与といった対症療法を行います。基礎疾患がある場合はその治療も行います。
対症療法には副作用を及ぼす薬などもあるので事前にしっかりと確認しておきましょう。
きちんとニキビダニ症を治療すれば再発率はさほど高くありません。
逆に「見た目がきれいになったから」「症状が消えたから」という自己判断で治療を途中で止めてしまうと、完治していないことが多く症状が再発してしまいます。
必ず獣医さんの指示に従って治療を最後までやり遂げましょう。
治療期間は基礎疾患の治療にもよりますが、2か月~4か月程度。長くなれば1年以上かかるとされています。
ストレス・健康・飼育環境を見直しましょう
ニキビダニ症の予防法は特にありません。
基礎疾患にかからないために毎日の健康状態をチェックし、ストレス、病気、汚れから愛猫を守ることがニキビダニ症の予防に繋がります。
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