猫の乳腺炎はこんな病気
乳腺炎とは母乳が出るようになったメス猫の乳腺(乳汁を産生する部位)に炎症が生じてしまう病気です。
発症してしまうと母猫が子猫に授乳させなくなり、結果的に子猫が発育不良になってしまうケースがあります。
愛猫が妊娠中や今後出産の予定がある方は知っておかなければならない病気です。
猫の乳腺炎の症状
炎症を起こしてしまった乳腺は熱を持ち、乳房が腫れたりしこりが出来て固くなってしまうことがあります。
触れられると痛むので子猫への授乳を拒否することも珍しくはありません。
さらに悪化すると炎症部が化膿し、膿が混ざった黄色い母乳を分泌するようになってしまいます。放置しておくと、食欲不振や発熱に苦しむ可能性もあるようです。
猫の乳腺炎の原因
猫の乳腺炎の原因は「細菌によるもの」と「母乳の目詰まり」の二つがあります。それぞれ説明していきましょう。
細菌による乳腺炎
授乳する際、子猫が乳房を爪で引っかいたり噛みついたりしたときに出来た小さな傷から細菌が乳腺に入り込み炎症を起こしてしまいます。
細菌による乳腺炎は化膿することが多いのも大きな特徴の一つです。
また傷以外にも乳腺の穴から細菌が入り込むこともあります。授乳期はこの穴が広く開いているので、特に細菌が入り込みやすい環境です。
母乳の目詰まりによる乳腺炎
乳腺炎の中に母乳が過剰に残ってしまい炎症が発生することがあります。
理由としては「母乳の量が多い」「子猫の乳離れが急だった」ということが挙げられます。いずれも授乳期間中や、直後に多い症状です。
猫の乳腺炎の治療
患部を冷却し炎症の症状を抑えると同時に、乳房をマッサージして乳腺に残っている母乳を外に排出したり、抗生物質を投与し細菌の感染を抑制したりします。
症状がかなり進行し、乳腺が壊死してしまっていると切除しなければならないこともあります。
まとめ:授乳期間中は母猫に配慮しましょう
授乳期間中は母猫にとっても、子猫にとってもデリケートな時期です。
乳腺炎になってしまった母猫が授乳を拒まなかったとしても、膿が混じり味の変わった母乳を子猫の方が拒否してしまうこともあります。
生活環境を清潔に保つとともに母猫の状態を観察し、おかしなところがあればすぐに動物病院で診察を受けましょう。
また子猫が乳離れしてもすぐに母猫から離さないことも心がけましょう。
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