猫の尿石症ってどんな病気?
猫は非常に尿石症を起こしやすい動物です。「尿石」とは尿の中にあるタンパク質やマグネシウム、カルシウム、尿酸などが固まって石のようになってしまったものなのです。
同じ症状は人や他の動物でもみられますが、猫は元々あまり水分を摂らず濃い尿を出すので、より固まりやすい体質なのです。
猫の尿石症の症状
尿石症は複数の臓器でみられます。症状もそれぞれ違うので、個別に紹介していきます。
膀胱結石
- 血尿
- 頻尿
- 排尿するときに痛がる
- 排尿できなくなる
といった症状があらわれます。
尿道結石
尿道が細く曲がっているオス猫は、尿道結石になってしまうことが多々あります。尿道が完全に尿石に塞がれてしまうと尿がまったく出なくなってしまいます。
この状態のまま、2日放置してしまうと尿毒症や腎不全などの重い病気を発症してしまうので注意しましょう。3日間排尿できなければ命を落とす可能性が高くなってしまいます。
腎結石
他の二つに比べ腎臓に石が出来ると比較的無症状なことが多いようです。しかし石が大きくなり、腎臓を傷つけてしまったり圧迫してしまうと、腎不全・水腎症といった病気が発症してしまいます。
猫の尿石症の治療
症状が比較的軽度で石の大きさも小さければ、投薬や療法食を利用し石を溶かします。治療期間は膀胱では1か月~4か月程度。腎臓はそれ以上の時間が必要になってくるでしょう。
石の大きさが巨大なものだったり、症状が重篤な場合は外科手術により石を取り除きます。いずれの方法で治療したとしても、尿石症は再発する確率が高いので治療した後の予防も重要です。
また尿石症は膀胱炎を併発することが多いので、膀胱炎の治療もしっかりと行いましょう。
猫の尿石症の予防
「水をたくさん飲ませるようにする」「尿のpHを適切に保つような食事を与える」「トイレ環境を整える」ことが尿石症の予防に効果的です。
尿のpHを適切に保つためには、普通のキャットフードを与えているだけでは不十分だといわれています。猫缶や煮干しなども与えすぎるとよくありませんので注意しましょう。
まとめ
きっちりと予防・対策をしていても尿石症になってしまう猫はかなり多いです。石ができやすい体質だと、治療してもすぐまた石が出来てしまうケースも少なくありません。
とにかく石が大きくなる前に取り除くことをこころがけ、愛猫に異常があればすぐに動物病院で検査してもらいましょう。
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