【獣医師監修】犬は大根を食べても大丈夫?犬に大根をあげる場合の注意点と簡単レシピ

冬の代表的な野菜、大根。生でサラダにしたり、煮ておでんに入れたり、擦って大根おろしにしたりとさまざまな調理方法がありますが1本購入すると使い切るのが大変です。せっかくなので犬にも食べさせたいところですが、果たして犬に大根を与えても良いのでしょうか?今回は犬に大根をあげても良いのかどうか調べてみました。

犬は大根を食べても大丈夫

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大根にはビタミンC、B6、葉酸などのビタミンが豊富に含まれています。さらにカリウム、カルシウム、マグネシウム、セレン、モリブデンなどミネラルも豊富です。これらの成分はいずれも犬にとって必要な成分ですので大根を食べても問題はありません。
大根は白い根の部分だけでなく葉の部分も栄養豊富です。大根の葉にはビタミンA、E、K、B2、B6、葉酸、Cなどのビタミンをはじめ、カリウム、カルシウム、鉄、などのミネラルも非常にたくさん含まれています。
大根の葉はスーパーなどではカットしてあり手に入りにくいのですが、もし農薬を使用していない葉付き大根があれば少しだけ食べさせてあげると良いでしょう。

大根を食べるとどんな効用があるの?

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ビタミンCたっぷりで老化防止に

大根には多くのビタミンCが含まれています。犬は体内でビタミンCを生成することができますが、ストレスを感じやすい犬や高齢の犬、病気で薬を飲んでいる犬などは体内で生成する分だけでは足りない場合もあります。
ビタミンCには老化の原因となる体の酸化を防ぐ働きや、健康な皮膚や骨を作るコラーゲンの生成、ガンの予防などさまざまな効用があります。

ビタミンB6が酵素の働きを助ける

大根にはビタミンB6が豊富に含まれています。ビタミンB6は体内で酵素の働きを助けると同時に解毒、抗アレルギー作用などもあります。ビタミンB6はタンパク質の消化を助けえる働きもありますので肉が主食の犬にとっては消化を支えるのに欠かせない栄養素といえるでしょう。

脱水の際には大根のカリウムが強い味方

脱水というと暑い夏に起こるイメージですが、実は脱水は季節に関係なく起こります。脱水の際は水分と一緒にカリウムも失われてしまいますのでカリウムを補給する必要があります。また、カリウムには筋肉のけいれんや、血圧の上昇を抑えたりする働きも期待できます。

ジアスターゼが消化を助ける

大根にはジアスターゼというでんぷん分解酵素がたくさん含まれています。よく大根おろしを食べると消化に良いと言われているのはこの酵素のおかげなのです。
犬のごはんにはそんなにでんぷんは多く含まれていませんが、手作り食で芋やかぼちゃなどでんぷん質の多い素材を使用する場合には大根おろしと組み合わせるといいでしょう。ジアスターゼがでんぷんの消化を助け、胃もたれや胸やけを防いでくれます。

辛み成分が抗菌作用を発揮

夏の大根で大根おろしを作るととても辛いですよね。この辛みはアリルイソチオシアネートと呼ばれる成分で、大根に含まれている成分が酸素に触れることで作られます。大根おろしが辛いのは擦る過程で空気(酸素)に触れる時間と面積が増えるからなのです。
最近になってこの成分には抗がん作用や抗菌作用があることが分かってきました。あまりにも辛い場合は犬向きではありませんが、手作り食に混ぜれば辛みも隠せるので体にいい辛み成分も上手く摂ることが出来ます。

大根を犬にあげる時に注意したいこと

犬は肉中心の食生活をするのが元来の姿です。野菜の成分は体に良いとは言え、食べ過ぎは消化不良を起こす可能性があります。大根は食物繊維が多く少しなら便秘の解消に役立ちますが、食べ過ぎはかえって便秘を誘う可能性もあります。
また、大根にはカリウムが豊富に含まれていますが、腎臓を病んでいる犬の場合は摂取量に注意しましょう。大根だけでカリウムの摂取量が極端に増えることはないと思いますが、同時に食べる他の食材と合わせた、一日のカリウム摂取量をコントロールする必要があるでしょう。

大根を食べさせるなら手作りメニューがオススメ

大根にはビタミンやカリウム、酵素が豊富に含まれています。これらの成分をしっかりと摂るのに一番良い方法は生で食べることですが、中でも大根おろしを汁とともに与えるのは消化にも良いのでオススメです。
大根おろしを手づくりメニューに混ぜれば独特の辛みもなくなりますし、少ない量でも充分です。また、大根の葉が入手できるのであればさっと茹でて細かく刻んでトッピングにするなど、上手に利用してみてください。

大根を上手に取り入れて犬の健康に貢献

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白くて水分が多く、一見栄養価が低そうに見える大根ですが、実はビタミン、ミネラル、酵素を含んだ優秀な野菜です。犬の食材としてはあまり馴染みはありませんが、手作りメニューに取り込んで大根の力を犬の健康のために役立ててみてください。

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