【獣医師監修】犬にとってもヘルシー食材?おからを与える時の注意点とは

おからはペットフードの材料に利用されているように、栄養価が高く低カロリー。犬にとっても悪い食材ではありません。しかし、人間のお惣菜をそのまま食べさせたり、やみくもに量を与えてしまうと犬の健康に逆に良くないことも。犬におからを与えるメリットや、与える際のポイントについて見ていきましょう。

大豆の栄養がそのまま残ったおから

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おからとは、大豆を絞って豆乳を取った後のいわば残りもの。しかし、昔から煮物やあえ物に利用されてきたように、とても滋養のある食材です。
さらに近年は高タンパク低カロリーのダイエット食として、女性から注目されています。味付けされていないおからであれば、犬にとっても良いタンパク源となる低カロリー食として利用できます。
問題となるのは、与える量です。人間でも1日あたりのおからの摂取量は、50g程度です。食べ過ぎることで、消化不良を起こし、胃腸への負担となります。当然、身体の小さな犬に与える際には、食べさせ過ぎに気をつける必要があります。
大量のおからを食べさせ、肥満気味の犬が痩せてきたと喜んでいたら、単なる消化不良で栄養失調寸前、という例もあるのです。

犬にとってのおからの栄養とは?

豆乳の搾りかす、というイメージのおからですが、実際にはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。おからの主な栄養は次の通りです。

  • タンパク質
  • 炭水化物
  • ビタミンK
  • ビタミンE
  • ビタミンB1・B2
  • カルシウム
  • カリウム
  • 鉄分
  • マグネシウム
  • リン
  • 亜鉛
  • 食物繊維

このようにざっと見ただけでも、かなりの栄養素が含まれています。からだの基となるタンパク質を始め、バランスを整えるビタミン群、骨の強化につながるカルシウムや、体内から余分な塩分を排出する手助けをするカリウムなど、重要な成分でいっぱいです。また、食物繊維も豊富で便秘の解消につながり、ダイエットに向く要素も多いのです。

おからを犬にあげるときの注意点は?


低カロリーで知られるおからですが、実は100g110kcalです。確かに穀類と比較すれば低めの数値ですが、脂質も含まれているため多すぎるとダイエット食とは言えなくなります。また、食物繊維が多いため摂り過ぎると消化できなくなります。与える量の目安としては、中型犬で10gまで。フードの補食やおやつとして与えましょう。
消化する力の弱い犬の場合、嘔吐や下痢を招くこともあります。また、一部の犬には大豆のアレルギーが見られるときもあります。食べさせた後に、

  • 目の周りや柔らかい部分がかぶれる
  • かゆみがあり毛が抜ける
  • 皮膚が弱くなる

などの異常が見られればすぐに食べさせるのを中止し、獣医師に相談してください。

おからを使って楽しいレシピ

市販のおやつを与えるよりも、おからを使った手作りおやつは安心ですね。毛づやの良くなるゴマと合わせてクッキーにすれば、ほんのりとしたおからの甘さで愛犬も大喜び。
また、ヨーグルトと合わせてもヘルシーな一品となります。おからは粉類とも相性が良いので、小麦粉の量を減らすのに使えます。おかずにするのであれば、おからと野菜を主体にしたハンバーグは満足感もあり、ダイエット中で肉を控えたい場合にぴったり。
おからをご飯に混ぜる際には、水分量に気をつけましょう。ミルクと混ぜたり、だしやスープと合わせると食べやすくなります。おからを使ったレシピの詳細は、「愛犬・愛猫のための手作りレシピ」で見られます。

栄養豊富なおからを上手に取り入れて

ダイエット中の犬に、おからを食べさせたいと思っている飼い主さんは多いようです。しかし、良いものでも与えるポイントを知らなければ、健康づくりには役立ちません。最初に食べさせたあとには、良く犬の様子を観察し、量を調節しながら与えるようにしましょう。

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