冬場にたくさん栄養をたくわえる小松菜は、ほうれん草とは異なりアクも少なく、犬に与えやすい野菜のひとつ。でも身体に良いからと、食べさせ過ぎるのはいけません。小松菜の特性を知って、犬の正しい食生活に役立てましょう。
ほうれん草よりも優秀な小松菜の栄養
小松菜の旬はほうれん草と同じく冬場ですが、今では一年を通して手に入ります。また、価格変動もあまりなく、食材としても優等生。小松菜は鉄分やカルシウムなどのミネラル分にすぐれ、ほうれん草の3倍以上も含まれています。
結石の原因となるシュウ酸は、ほうれん草の15分の1と低く、さっとゆがけばそれほど心配することもありません。犬にとって野菜は必須の食べ物ではありませんが、ビタミンの補給などを目的に野菜を食べさせたい場合や、食事に彩りを加えたいときにはうってつけの食材といえます。
飼い主さんが使う野菜としても、様々な料理に向き、手軽で便利。ゆであがりのひと口を、犬のためにとりわけてあげると良いでしょう。
小松菜の栄養的実力とは?
野菜の中でも優等生といわれる小松菜には、どのような栄養素が含まれているのでしょう。小松菜に含まれる主な栄養は次の通りです。
- βカロテン
- タンパク質
- ビタミンC
- ビタミンD
- ビタミンB1・B2・B3・B5・B6
- 葉酸
- カルシウム
- カリウム
- 鉄分
- マグネシウム
- リン
- 亜鉛
- 食物繊維
含まれている栄養素の中でも目を引くのは、カルシウムの多さ。野菜の中ではケールに次いで2番目といわれています。
カルシウムは犬の身体の中でも特に重要とされるミネラル分。骨や歯を育て強化するだけではなく、ホルモンの分泌や体内バランスには不可欠な栄養素です。
小松菜に含まれている水溶性のカルシウムは、同様に含まれているビタミンDの働きによって効率的に体内に吸収されます。
小松菜を与えてはいけない犬
健康に役立つ栄養素を多く含む小松菜ですが、ブロッコリーやケール同様、ゴイトロゲンという抗甲状腺物質も含んでいます。健康体の犬は問題ありませんが、甲状腺に病気のある犬には食べさせない方が良いとされています。
また、ほうれん草よりもだいぶ少ないとはいえ、シュウ酸の存在も気になります。結石の疑いのある犬には、与えないようにしましょう。
小松菜はその94%が水分ですが、カリウム量も多いため、たくさん食べてしまうと頻尿や、下痢の原因となります。健康にメリットが多い栄養素をたくさん含む小松菜ではありますが、やはり与え過ぎないように注意が必要です。犬の体重を考慮し、フードの補食として与える程度にしてください。
小松菜の愛情レシピ
さっとゆがけば何にでも利用できる小松菜は、愛犬の食事に彩りを添えることができます。飼い主さんのランチでパスタを使ったら、犬のために小松菜とツナをからめた特製パスタはいかがでしょう。
小松菜は油脂との相性が良く、カルシウムなど有効な栄養の吸収率がアップします。オリーブオイルやバターをほんの少し混ぜるのもいいでしょう。とりひき肉と小松菜のチャーハンなども、バランスのとれた組み合わせ。
新鮮な小松菜の緑を取り入れた、ヘルシーメニューを考えてあげてくださいね。くれぐれも食べさせ過ぎにはご用心ください。小松菜を使ったレシピの詳細は、「愛犬・愛猫のための手作りレシピ」で見られます。
量を考えて健康活用
小松菜は犬に与えても問題の少ない野菜です。でも人間と同じだと考えていると、健康を害する原因になる可能性も。飼い犬の体質を十分に知り、小松菜を食べさせても大丈夫かどうかを良く確認しましょう。適量を与えることで、小松菜の栄養を愛犬の健康生活に役立てることができます。
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