キュウカンチョウといえば、物まねが得意な鳥として有名ですが、その能力はインコやオウムを凌ぐと言われています。キュウカンチョウに思いもかけない言葉を覚えられて人前で披露され、恥ずかしい思いをしたという話を聞きますが、音をコピーすることにかけては右にでる鳥はいないかもしれません。今回はキュウカンチョウについてご紹介しましょう。
キュウカンチョウってどんな鳥なの?
キュウカンチョウは黒い羽毛と尖った長いくちばしでカラスのように見えますが実はスズメ目ムクドリ科の鳥。インドからインドネシア、タイ、マレーシア、ベトナムなど東南アジア全域に広く生息しています。全長は30cm~40cmで体のほとんどは濡れたような光沢ある黒。唯一、目の下から頭にかけて黄色い差し色とくちばしのオレンジ色がアクセントになっています。
人の言葉を真似する能力で知られていますが、言葉だけでなく耳に入る音すべてを忠実に再現できます。教え込む言葉だけでなく、家族のケンカなどもそっくり覚えて模倣してしまうためプライバシーを守れないという笑い話もありますし、騒音まで真似するのでうるさくて困り果てているという飼い主さんもいるそうです。インコやオウムと違って、舌ではなく鳴管という器官から直接音を出しています。
キュウカンチョウを飼う時の注意点は?
物まねをすることから飼いやすい鳥だと思われていることも多いようですが、実はキュウカンチョウは野性味の強い鳥です。飼い主さんに慣れるまで時間がかかりますし、一度慣れてくれても放置してしまうと荒鳥に戻ってしまうこともあるのです。キュウカンチョウを飼うなら毎日お世話するだけでなく、話しかけてコミュニケーションを取ることが必要でしょう。
キュウカンチョウを飼う前に揃えたいグッズは?
柔らかい素材のケージ
キュウカンチョウはくちばしでケージを齧る習性があり、通常のメタル製のケージではくちばしを傷めてしまうことがあります。キュウカンチョウを飼育するケージは竹ひご製かプラスチック製のタイプを用意する必要があります。竹ひごのケージはちょっと高めですがノスタルジックな風合いでインテリアとしても楽しめます。キュウカンチョウの糞は比較的水っぽいと言われていますのでケージの下にはペットシートなどを敷いておきましょう。
ケージの中には足の大きなキュウカンチョウがしっかり掴める太めの止まり木、エサ入れ、水入れも用意しましょう。
水浴びの設備を
キュウカンチョウは水浴びが大好きですので水浴びの容器を用意する必要があります。しかしながらケージの中にキュウカンチョウが入れるサイズの水浴び容器を入れることはできませんので、お風呂場などに連れて行って広い容器で水浴びさせるようにしましょう。
ちなみに簡単な水浴びの方法として、ケージに入ったままジョウロやシャワーで水をかけたり、水をはったタライの中に入れる方法もあります。
キュウカンチョウは何を食べるの?
キュウカンチョウは野生では昆虫や果実、木の実などを食べていますが、家庭で飼育する場合には専用のペレットをメインで与えるようにします。また、副食として果実を与えると喜びますが、果実はビタミンCの少ないものを選ぶようにしましょう。
物まねを楽しみたいなら毎日のコミュニケーションを
キュウカンチョウを飼う人は物まねを期待して飼うのではないかと思いますが、キュウカンチョウに物まねしてもらうためには毎日お世話して飼い主さんに慣れてもらわなければなりません。きちんと慣れれば電話に応対してくれたり、歌を歌ってくれたりするエンターテイナーぶりを発揮してくれるでしょう。そして飼い主さんはくれぐれもキュウカンチョウの前で汚い言葉を使わないように注意しましょう。一度覚えた言葉はなかなか忘れてくれませんので要注意です。
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