最近は国産も多くなり、一年中手に入るキウイ。人間にとってはビタミン豊富で、とても健康的な食品に思えます。でも、犬と人間はもともとからだの作りが違うもの。キウイは犬に食べさせても問題ない食品ですが、一方で与える必要のないものでもあります。ここでは犬とキウイの関係、食べさせるときの注意点について見ていきます。
犬にビタミンCは必要ない?
キウイの特徴は、ビタミンCがたっぷり含まれていることですね。種類によってはレモン8個以上ともいわれています。でも、肉食動物である犬はビタミン類をからだの中で作ることができるため、わざわざ食物からビタミンCを摂る必要はありません。
キウイのもっとも売りである栄養素が、犬に対して必須ではないのです。ただキウイは意外にも食物繊維やミネラル分も豊富です。犬にとって、悪い食品というわけではありません。問題となるのは、糖分の多さ。その口当たりの良さやみずみずしさで、癖になってしまう犬も多いようですが、与えすぎは犬にとって肥満の原因になります。
またごくまれですが、果物に対してアレルギー反応を起こす場合もあります。キウイをあげるときには、おやつ程度にあげるなど、少量にとどめておきましょう。
キウイを食べさせるメリットはないの?
先にあげたように、キウイにはビタミンC以外にも有効な栄養素が含まれています。
- 食物繊維
- カルシウム
- カリウム
- 葉酸
- ポリフェノール
食物繊維はおなかのそうじをし、便秘を解消します。しかしその一方で、摂りすぎは犬によっては消化不良や下痢の原因にもなります。
カリウムは体内の余分な塩分を排出し、腎臓の働きをサポートします。また、ミネラル類とともに、カルシウムの吸収を促進する有機酸にも恵まれています。
皮に多く含まれているポリフェノールは、強力な抗酸化作用で知られています。人間には食べにくい部分ですが、犬に与える際には皮ごとの方が、健康効果は高くなります。ただし、皮の部分は消化に良くないので、すりつぶして与えた方が良いでしょう。
キウイを食べさせるときの注意点は?
もともと果物類は、犬にとってお楽しみ程度の役割しかありません。果糖が多く含まれるキウイは、与えすぎによる糖分の過剰摂取にならないように気をつける必要があります。量としては、大型犬でも、薄く切った一切れ、小型犬ではその1/3~2/3程度までです。人間から見れば、ほんの少しですが、犬の食事量を考えるとそれくらいで留めておくのが適当です。
またアレルギー体質の犬では、果物を食べると口の周りや舌が荒れるといった症状が出ます。キウイなどの果物を食べた後には、必ずしばらく犬の様子を観察しましょう。もし次のような症状がみられた場合には、必ず獣医師に相談してください。
- 目の周りが赤くなる
- 体をひんぱんにかく
- しきりと舌なめずりをする
- 下痢・おう吐がみられる
果物はお楽しみ程度に
一緒に暮らす家族ではあっても、犬と人間の食生活は同じというわけにいきません。本来、果物は犬には必要のない食べ物です。おやつの時間のお楽しみ、一緒に食べる幸せ、ということであれば、様子を見ながら量を調整して食べさせることが大切です。
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