キツネだけではありません!猫も感染するエキノコックス症

エキノコックス症は感染症のなかでも比較的名前が知られているのではないでしょうか。
主に北海道のキタキツネが感染元として有名ですが、実は猫も感染する恐れがあることを知っていますか。人にも感染する恐れがあり、放置しておくと死に至ることもある恐ろしい寄生虫エキノコックスについてしっかりと学んでおきましょう。

エキノコックス症って?

寄生虫エキノコックスが寄生することで発症する伝染病です。エキノコックスの宿主で有名なのはキタキツネですね。現在では北海道のキタキツネの4割近くがこのエキノコックスに寄生されているとされています。意外なことに、エキノコックスはキタキツネに寄生しても、宿主を死に至らしめることはありません。犬や猫についても同様です。しかし人に感染すると肝臓から始まり、数年かけて体中の臓器を蝕んで機能障害を引き起こし、最終的に死んでしまうこともある恐ろしい寄生虫なのです。

猫にも寄生するの?

一般的にエキノコックスはキツネや犬に寄生し、猫に感染しても体内で発育できず卵を産める成虫にはなれないと考えられてきました。
しかし2007年に「猫の排便からエキノコックスの卵が発見された」と発表がありました。つまり猫の体内に卵を産める状態のエキノコックスの成虫がいたという証拠になったのです。

猫の感染ルート

猫がエキノコックスの卵を直接食べても感染しません。エキノコックスに侵されているネズミなどを猫が食べることで寄生されてしまいます。

症状

愛猫がエキノコックスに寄生されていると察知することは、かなり困難です。目立った症状がほとんどなく、たまに軟便や下痢をする程度で、発見するには獣医師の検査が必要になってくるでしょう。

治療法

エキノコックスに感染しているとわかれば、寄生虫の駆除剤でほぼ100%完治させることができるます。

予防法

定期的な検診をしましょう。特に北海道ではエキノコックスに感染する機会が本州以南とは段違いに多いので、気を付けておく必要があります。
北海道では猫の放し飼いは控え、完全に室内飼育をした方が無難でしょう。

まとめ

「エキノコックスに気を付けるのは北海道の人だけ」なんてことは決してありません。本州でもエキノコックスに寄生された犬が発見されています。また温暖化やペット人口の増加などで、今後北海道以外でも発症してしまうケースも増えてくるかもしれません。家族や自分の命に関わることなので、しっかりと普段から気を付けておく必要があります。

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