猫のエイズ、FIV。主な感染経路や症状・治療法・予防法について

猫後天性免疫不全症候群。猫のエイズの正式名称です。

ペットショップなどにいる血統書つきのねこちゃんにはまず見られませんが、野良猫出身の猫には猫エイズ(FIVとも呼ばれます)は身近にあると言えるでしょう。

猫エイズの感染経路

エイズのキャリアである猫との接触による感染と、親猫から感染する垂直感染があります。

接触による感染

ケンカで引っ掻く、噛みあうなどして、血液や体液が付く事で感染します。

交尾の際にも感染の可能性があります。交尾そのものの体液感染より、交尾ではオス猫がメス猫を噛む行為が見られるので、後者の方が感染力があるとされています。

親猫からの感染

親猫がキャリアの場合、胎盤から胎児に感染する可能性があります。

検査方法

動物病院での血液検査になります。

野良猫出身の猫は、健康チェックも兼ねて検査をおすすめします。

2~3か月齢の頃の検査で陽性反応が出たとしても、親猫の影響の可能性がありますので、獣医さんに時期を決めてもらい再検査を受けましょう。再検査の結果、陰性になる事も多いです。

症状

猫によっては無症状での状態が10年続く場合もあります。

その間、他の猫と全く変わりなく生活していますが、免疫力は低下しています。その後発症すると、口内炎や嘔吐、下痢などが見られます。さらに進行すると臓器に影響が出てきます。

治療方法

エイズそのものを治療する事はできません。常時インターフェロンを服用し、足りない免疫力を補ってあげる治療が一般的に行われます。
その他、様々な症状に合わせた対症療法になります。

予防方法

ワクチンによる予防方法がありますが、副作用なども懸念されます。一番は完全に家猫にして、エイズのキャリアではないと判断できない猫との接触を避ける事でしょう。

もし、お家の中にエイズのキャリアの子がいたとしても空気感染はしません。食器などからの感染もありません。

ワクチン接種

どうしても家の外に出てしまう、他の猫が家に入ってくるなど、感染してしまうかもしれない状況にある場合にワクチンの接種があります。獣医さんの指示により、接種しましょう。

エイズキャリアの子がお家にいる場合

空気感染もしませんし、同居も可能と言えるでしょう。ただ、目を離した隙にケンカが起こる可能性はゼロではありませんので、部屋を分けるなどの配慮が必要です。

エイズと判明した場合は、できれば1匹で飼ってあげるのが理想的な環境でしょう。元々キャリアの子がお家にいる方は、さらにキャリアの子を飼う方もいらっしゃいます。

無症状の時期も長いですし、その間は他の猫と変わりなく過ごします。外にはエイズ以外にも怖い病気がたくさん潜んでいますので、できれば外には出さない方が体に負担がありません。

もしエイズキャリアの子がお家にいる方は発症してからの事を考えて、余計な病気をさせない、免疫力を補ってあげるなど、上手に向き合ってあげましょう。

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