あなたは脱肛を見たことがありますか?肛門から赤い臓物が飛び出しているのは、なかなかショッキングな映像です。
画面越しならショックを受けるだけで問題ないですが、愛猫が脱肛してしまったらそうは言ってはいられません。
もしあなたの愛猫が脱肛してしまったとき、慌てないためにも脱肛についてちゃんと知識を押さえておきましょう。
脱肛ってなに?
みなさんも知っているように、脱肛とは本来ならば見えてはいけないものが、肛門から外に出てしまっていることをいいます。
程度により大きく二つの名称に分けられますので、それぞれ説明していきましょう。
肛門脱(部分脱出)
肛門と腸の間にある肛門直腸粘膜が飛び出している状態のことをいいます。
後で紹介する直腸脱と比べると形は細長く、症状も比較的軽い傾向にあります。
直腸脱(完全脱出)
肛門直腸粘膜よりも体の内側にある“直腸粘膜”が外に飛び出てしまった状態のことです。
飛び出ている粘膜はより大きく、丸まって外に出ています。基本的に肛門脱よりも重症で早く治療しなければ取り返しのつかないことになってしまいます。
脱肛の症状
脱肛は放置しておくと助からないこともあります。
脱肛しているかどうかは、一目見れば気付けますので、見つけ次第すぐに病院で治療を受けましょう。脱肛による症状は以下のようになります。
・排泄ができなくなる。
・痛みがあるので、猫はしきりに患部を舐める。
・飛び出ている直腸が壊死する。
・脱水症状が起こる。ご飯が食べられなくなり衰弱する。
脱肛の原因
脱肛の原因の一つに肛門括約筋の緩み、衰えによるものがあります。
老化、内臓疾患、栄養不足、ひどい下痢が続くなどの理由で、肛門括約筋が緩んでしまうと、便を出そうといきんだときに一緒に直腸まで飛び出てしまうケースが多いようです。
便秘も脱肛の大きな原因です。便が出ないと、通常以上にいきんでしまう結果、出なくてもよいものまで出てしまうというわけです。
脱肛の治療法
直腸が壊死する可能性もあるので、発見次第すぐに病院へいきましょう。
飛び出ている具合にもよりますが、完全脱出の場合はほぼ間違いなく手術を行うことになるでしょう。
脱肛しないように愛猫の体質改善を意識しましょう
手術が成功し、腸を元に戻せたとしても、便秘や下痢などの原因を治しておかなければ再発する恐れがあります。
食物繊維をとらせるなどして愛猫の体内環境を整えることが、脱肛予防につながります。
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