猫の脂漏症〜原因・症状と対策

猫の脂漏症はマラセチアという猫の身体に常在している酵母が引き起こす皮膚炎のことを指します。マラセチアが常在している部位は外耳道、指の間、唇、皮膚粘膜、肛門などです。健康な状態であればマラセチアが原因で炎症が起こることは考えにくいですが、免疫力の低下や脂質の過剰分泌などが原因となって突発的に症状が表れ始めることがあります。またマラセチアは病原体に突然変異して炎症を引き起こすこともあります。猫の脂漏症の原因や症状、対策についてご紹介します。

猫の脂漏症の原因

猫の脂漏症の原因はわかっていないことが多く、様々な要因が絡み合って発症することがあると考えられています。脂漏症を引き起こす可能性についてお伝えしていきます。

アレルギーによる場合

マラセチア自体がアレルゲンになってアレルギー反応を引き起こす可能性があります。

食生活による場合

ビタミンやミネラルが不足していたり、脂質に過不足があると脂漏症を引き起こす可能性があります。キャットフードを活用して栄養のバランスに偏りが出ないようにしてあげてください。

ホルモン異常による場合

ホルモンの分泌に異常が見られると脂漏症を引き起こす可能性があります。

内臓疾患による場合

脾臓や肝臓に疾患があることによって脂漏症が引き起こされる可能性があります。

ブドウ球菌による場合

ブドウ球菌はマラセチアと同様に猫の身体に常在している菌です。ブドウ球菌が異常繁殖したり減少したりすることによってマラセチアが異常に繁殖してしまうことで脂漏症を発症させる可能性があります。

皮膚環境による場合

皮膚表面の温度や湿度の上昇や皮脂の異常分泌などによって脂漏症が引き起こされることがあります。

遺伝による場合

デボンレックスやセルカークレックス、コーニッシュレックスなどの描種は遺伝的に脂漏症を発症するリスクが高いと言われています。

猫の脂漏症の症状

猫の脂漏症の主な症状は被毛のべたつきやフケの増加、脱毛、発疹などです。また脂漏症が原因で外耳炎を引き起こすこともあります。猫の身体を注意深く観察し、フケや脂っぽい手触り、脱毛などが見つかったときには脂漏症の疑いが強いので獣医さんの診察を受けさせてあげてください。

猫の脂漏症の対策

猫の脂漏症の原因は様々で、未だにわかっていないことが多いので脂漏症を未然に防ぐということは難しくっています。とはいえ栄養バランスに関しては対策をすることができるので、栄養のバランスに偏りがでないように配慮してあげてください。猫の脂漏症は有効な対策が少ないからこそ、脂漏症の症状が出ているときにはそれを早めに察知して有効な治療を受けさせてあげることが大事になります。

猫の脂漏症の治療

猫の脂漏症の治療は症状に応じて施されます。たとえばホルモン異常が見られるときにはホルモン剤を投与し、脂質が不足しているときには脂肪酸製剤を投与し、ビタミンやミネラルが不足していればそれらを補います。また脂漏症の症状を緩和するための抗脂漏シャンプーがあるのでそれを用いて治療する場合もあります。

まとめ

猫の脂漏症の原因や症状、対策についてご紹介しました。猫の脂漏症はホルモン異常や栄養バランス、アレルギーなどの要因が絡み合って発症すると言われています。猫の脂漏症を完全に予防するということは難しいので、もし脂漏症を発症してしまったときには早急に獣医さんの診察を受けさせて適切な治療を施してもらってください。猫の脂漏症は被毛が脂っぽくなっていたりフケや脱毛の症状が出ることが多いので症状から脂漏症の可能性を比較的容易に察知できます。日頃から猫の身体を観察するように心掛け、猫の身体から発せられている脂漏症のサインを見落とさないようにしてください。

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