猫の甲状腺機能低下症〜原因・症状と対策

猫の甲状腺機能低下症は猫の喉に位置する甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンのはたらきが弱くなっている状態のことを指します。甲状腺ホルモンは全身の代謝を上げる機能を担っており、その機能が低下すると体温や心拍数、血圧の低下などの症状が表れます。甲状腺機能低下症の原因には免疫系の異常などのような深刻なものが含まれているので特に注意しなければならない病気のひとつといえるでしょう。猫の甲状腺機能低下症の原因や症状、対策についてご紹介します。

猫の甲状腺機能低下症の原因

猫の甲状腺機能低下症の主な原因は免疫系の異常や甲状腺の摘出や放射性ヨウ素治療による影響などが考えられます。ただそれらの原因については未だにわかっていないことが多く、甲状腺機能低下症の原因を特定できないことがあります。また稀なケースではありますが先天的な要因によって甲状腺機能低下症が発症する可能性も0ではありません。先天性の甲状腺機能低下症の場合は子猫のうちに発症してしまうことが多く、子猫が甲状腺機能低下症を発症すると骨や筋肉の発育に異常がでる可能性があります。

猫の甲状腺機能低下症の症状

猫の甲状腺機能低下症の主な症状については下記のものが考えられます。

  • 体温の低下
  • 心拍数の低下
  • 血圧の低下
  • 全身のむくみ
  • 元気がなくなる
  • 左右対称性の脱毛
  • 脱毛部への色素の沈着
  • 食欲不振
  • フケの増加(脂漏症の併発)

猫の甲状腺機能低下症の主な症状は体温や心拍数、血圧の低下が挙げられます。甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンには代謝を上げる機能があり、それが低下しているためそれらのような症状が表れます。またそれに伴って元気がなくなり、全身のむくみが見られるようになります。それらのような症状が見られたときには甲状腺機能低下症の疑いがあるので適切な検査を受けさせてあげてください。甲状腺機能低下症の症状を放置してしまうと、食欲不振に伴って栄養状態が悪化し、その他の病気の引き金となる可能性もあります。早期発見が特に大事になるので、日頃から猫の健康状態について注意深く観察することを心掛けましょう。

猫の甲状腺機能低下症の対策

猫の甲状腺機能低下症は原因がわかっていない部分が多いので事前に予防することも適切な対処をすることも難しい病気といえます。もし飼い猫から甲状腺機能低下症の症状が見られたときには獣医さんの診察を受けさせ、その後の治療方法などについても相談してみてください。猫の甲状腺機能低下症の治療については以下の通りです。

猫の甲状腺機能低下症の治療

猫の甲状腺機能低下症の主な治療方法は投薬治療になります。甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの機能が低下している状態になっていることを示しているので、それを補うために甲状腺ホルモン製剤を投与し、甲状腺ホルモンの機能を回復させるようにもっていきます。ただそれを投与しすぎてしまうと、逆に甲状腺ホルモンの機能が強くなりすぎてしまい、甲状腺機能亢進症を引き起こすことがあるので薬を投与しすぎてしまわないように注意してください。また基礎疾患によって甲状腺機能低下症が引き起こされていることが認められる場合にはそれに対する治療を施します。

まとめ

猫の甲状腺機能低下症の原因や症状、対策についてご紹介しました。猫の甲状腺機能低下症の原因については未だに解明されていない点が多いので適切な予防方法が確立されていません。もし甲状腺機能低下症を発症してしまったときには早期の段階で治療を受けさせてあげることが大事になります。甲状腺機能低下症の症状を察知し、いち早く対処してあげられるようにしてください。病気の症状は猫から発せられているSOSのサインです。特に甲状腺機能低下症のように重症化すると命に関わる病気は早期発見が大事になるので、飼い猫から発せられているサインを見落とさないようにしてあげましょう。

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