ほうれん草はアクと呼ばれる、シュウ酸が多いことで知られています。人間でも生食ではなく、必ず加熱してシュウ酸を除去するのが普通ですね。生食が基本のうさぎに、ほうれん草を与えても大丈夫でしょうか?ここではうさぎとほうれん草の関係や注意する点について見ていきましょう。
必ずしもダメとはいえないほうれん草
うさぎについて、ほうれん草の取り上げ方はさまざまです。ほうれん草がうさぎに良くないという説は、シュウ酸の含有量の多さにあります。一方で、ほうれん草の持つ豊かな栄養に目を向けている意見もあります。結論としては、シュウ酸の影響は食べてすぐに出るものではないということ、少量を他の野菜と組み合わせることで危険は回避されるということです。ほうれん草を食べさせたからといって、即、危険性があるわけではないのです。食べさせる量をひとつかみ程度とし、シュウ酸の排出効果があるカルシウムが多い食材と混ぜて与えれば、ほうれん草によるデメリットはかなり少なくなります。
ほうれん草をうさぎに食べさせるメリットって?
それでは、ほうれん草をうさぎに食べさせたい理由とは何でしょうか?ほうれん草は旬となる冬場に多くの栄養をたくわえ、身体づくりに有用な成分をたくさんもっています。
- βカロテン
- ビタミンB1・B2
- ビタミンC
- ビタミンK
- 鉄
- カリウム
- 葉酸
ほうれん草は総合栄養野菜と呼んで良いほど、栄養価の高い野菜です。レバーに匹敵するほどの鉄分は、赤血球の働きを良くして血液の浄化に作用します。抗酸化作用の高いβカロテンは、抵抗力を向上させて抗がん作用、感染症対策が期待できます。同様にビタミンCも活性酸素の除去に働き、若々しさを保ちます。ミネラルバランスが良く、身体全体の機能を底上げし、体力アップにつながります。
うさぎにほうれん草を食べさせるときの注意点
うさぎにほうれん草を食べさせるときには、次のような点に注意をしましょう。
- 量はひとつかみ程度とする
- 5種類以上の野菜と混ぜる
- 旬のものを与える
- 連食させない
ほうれん草は量を控えめにして、毎日食べさせないようにする必要があります。また、気になるシュウ酸は、旬に近く、新鮮なものほど少なくなります。カルシウムを多く含む野菜と混ぜることにより、シュウ酸はカルシウムと結合して素早く体外へ排出されます。これらのことに気をつけて、バラエティ豊かな食生活になるよう心がけましょう。ほうれん草のもつ栄養効果を上手に利用すれば、うさぎの健康を守ることができます。
的確な判断が大切
うさぎは体質や環境にによって、結石ができやすい個体もいます。心配があるときには、ほうれん草を与えるのを控えてください。新鮮で無農薬のほうれん草が手に入ったら、少量を他の野菜と混ぜて与えましょう。うさぎの健康生活を見守るのは、飼い主さんのもっとも重要な役割なのです。
コメントを残す