子猫を拾ってしまった時に、里親さんを探す事もありますが、どうやって探せばいいの?と思う人もたくさんいるのではないでしょうか。
ほんの短い付き合いであっても、猫が幸せになってくれる里親さんを探してあげたいですよね。今回は猫の里親さんを探す方法から注意点まで掲載していきます。
猫の里親さんを探す方法
里親さんを探す方法はたくさんあります。しかしどれもメリット、デメリットがありますので、それを踏まえて里親募集をしてみましょう。
家族、親戚、友人、知人、同僚
まず親兄弟、親戚、友人、知人、同僚など自分や家族の知っている人にあたってみてください。
メリット
- 以前から知っている人なので信頼できる人に譲渡できる
- 納得するまで飼育の仕方を話し合ってから譲渡できる
- 譲渡してから会いに行きやすい
デメリット
- 猫を飼いたい人がいなかった場合、手詰まりになってしまう
- 望まない飼い方をすると言っても、元々の人間関係を壊さないために言えないことがある
- 無理矢理押し付けてしまい、譲渡宅で猫が邪魔者になってしまう事がある
知人だからこそ、人間関係があり壊したくないという気持ちもあります。里親さんを探す時には事前に猫の譲渡条件を決めてから探しましょう。もし譲渡条件が違うなどがありお話ししづらい場合には、もうすでに決まったので譲れないなど言い訳を用意してからお話しするのが無難です。
貼り紙で近所の人に呼び掛ける
近所の猫好きさんを知っているなら、その人に声をかけて広めてもらう事も有効です。猫が好きな人が集まる、ペットショップや獣医師、町内会の看板にお願いしてチラシを貼らせてもらいましょう。
チラシは見やすいように猫の写真、健康状態、譲渡条件、連絡先と必要な情報を載せて作ってみましょう。見つかったら速やかに剥がすようにしてください。
メリット
- 近所の人なので人となりを事前に周囲の人に聞いたりして確認できる
- お届けするのが楽
- 近所であった時に近況を聞きやすい
デメリット
- 貼り紙や口コミなどで間違った情報が伝わる可能性がある
- 望まない飼い方をすると言っても、近所の人とトラブルを起こさないためハッキリ言えないことがある
- トラブルになった時に近所にいるため偶然あってしまうので気まずい
ご近所トラブルなどは避けて通らないといけません。考え方が合わないと思ったら、無理に交渉を続けず先約の人が決まったなど言い訳を用意してから交渉を打ち切りましょう。
里親募集用のサイトを使って里親さんを探す
里親募集サイトは保護主と里親希望の人がやり取りする専用のサイトのため、注意点がサイト内に書かれているため、最初は里親募集サイトに登録するのがいいでしょう。
いつでも里親募集中
ネコジルシ
他にもありますので、たくさん出してみてください。
メリット
- たくさんの人が見てくれるため、名乗り出てくれる人がいる可能性が高い
- より条件のよい人を選ぶことができる
- サイトの中に里親募集の方法が必ずあるため、初心者にも簡単にできる。
デメリット
- 全く知らない人のため本人確認や人となりを知るために手続きをしなくてはいけない
- 里親詐欺などの可能性を排除できないため、心労が付きまとう
- 地域限定ではないため、お届けが長距離になる可能性もある
その他
SNSと言われる、twitterやFacebookなど、里親探し専門ではありませんが、拡散機能が高く情報を伝達しやすいのですが、イタズラする人や、誹謗中傷してくる人もいます。そのため慣れていない場合は、SNSでの里親募集はやめておいた方がいいでしょう。
また、ボランティア団体が開いている猫の譲渡会があります。募集要項などを読んで募集可能である場合には申し込んでみてください。開催している団体によって募集条件などが変わってきますので必ず募集要項をよく読みましょう。
里親さんを見つけるために必要なこと
良い里親さんを見つけてあげたい!しかしどんな人が良い里親さんなのでしょうか。見ず知らずの方にたくさんの条件を課すのは心苦しいですが、良い里親さんを見つけるために募集条項を作らなければいけません。
全く無いと募集が増えてしまい、そこから選出するのが困難になってしまいます。良い里親さんの理想像を考えてみましょう!
まず自分が理想の保護主になろう!
猫を拾っただけでどんな健康状態か分からない、厄介払いをしたいなどと思っている人には良い里親さんの募集はなかなか見つかりません。
まず自分がその猫の健康状態を知り、その猫を観察してください。お医者さんで健康チェックやウィルスチェックをし、好きなご飯はウェットフードが好きか、ドライフードが好きか、人との距離はどれぐらいがいいのか、お医者さんに行った時はひどく威嚇するタイプなのか、固まるタイプかなど、猫の個性を出来る限り把握しましょう。
募集要項には猫の個性をたくさん書いてあげられるようにしてください。
猫を飼える人とはどのような人か考えよう
猫を飼うのは、経済、時間、場所の余裕がある人でなければ飼うことは難しいですし、家族の誰かが猫を飼うのを反対しているのに強引に引き取ってしまって、猫が捨てられてしまう事もあります。ペット可の住宅でない場合には、家を追い出されないために猫を捨てる人もいるので避ける必要があります。猫はいつでも元気でいるとは限りません。必要な医療措置ができる時間と経済力が必要となります。また、一人暮らしで月の半分は家にいないような仕事をしている人は猫を飼うのはできないでしょう。
最低限、猫の飼育に必要な条件は
- 経済、時間、場所に余裕がある人
- 家族が全員猫を飼うことに賛成している事
- 猫の飼育が可能な住宅に住んでいる人
- 猫の世話を毎日行う事ができる人
- ワクチンや健康管理ができる人
- 体調不良の時には獣医師に行くことができる人
以上のような条件が見えてきます。どれも常識的なものですが、条件をつけることにより非常識な募集が減ります。
猫の適正飼育を条件にしよう!
猫の適性飼育とはどのような事なのでしょうか?昔のアニメやドラマでは猫は家と外を自由に出入りしていて、死ぬ時は姿を消すというシーンを見たことがある人がいると思います。しかし現在は外猫の問題は社会全体の問題になりつつあり、環境省でも室内飼いを強く推奨しています。外にいる猫は、糞尿の問題や、発情期の声、子猫が産まれてしまい猫が増えてしまうなど多くの問題があり、外で飼育することはそれらの問題を猫に課すことにもなります。トラブルを避けるためにも室内での飼育と避妊去勢は必要条件となるでしょう。
そこでお願いするべき条件とは
- 終生室内飼い
- 脱走防止策
- 万が一脱走してしまった時のために身元表示(迷子札など)
- 避妊去勢手術ができる時期になったら必ず手術すること
適正な飼育をお願いするためには、里親希望さんがどのような飼育をしようとしているか分からなければ、後々ズレが発覚する可能性があります。まずは、現在の社会問題に猫を巻き込まないためにご希望の飼育方法をお伝えし、了承いただけるか確認しましょう。時間のかかる話になるかもしれませんが、意識のすり合わせをすることが猫の幸せのための近道となります。
猫の個性に合った里親さんを探そう!
猫は個体により性格が全く違います。警戒心の強い猫は最初から触っていっては、トラウマになりかねませんし、寂しがり屋の猫をほっといては喉を痛め声が出なくなるまで鳴き続けるかもしれません。性格によってピッタリのお家が変わってくるのではないでしょうか。
例)性格が寂しがり屋の猫の場合は
- 留守番が少ない事
- 一人暮らしではなく家族でお住まいの方希望
- 先住猫がいる方でお試しする期間を設けて頂ける方
例)猫が苦手な猫の場合は
- 先住猫がいなく1匹飼いを了承して頂ける方
- 複数の部屋があり、もし複数の猫になってしまった場合でもその猫の場所が確保できる方
例)音に敏感で神経質な猫の場合
- できるだけ閑静な住宅街にお住まいの方
- 一人暮らしまたは二人暮らしで乳幼児がいらっしゃる方はご遠慮ください
など、猫が幸せになるために考えてみてください。
里親詐欺に気をつけて!
里親詐欺とは、猫を飼いたいから引き取るといい、猫を売り飛ばしてしまったり、虐待したり、わざと脱走させたりする人をいいます。幸せになってほしいと思った猫が、そんな事になってしまうと考えただけでも悲しくなります。
里親詐欺の手口
里親詐欺の手口は、普通の里親希望の人を装っているのでなかなか判断ができません。
よくある手口
- 出張でそちらに行くのでその時に猫を渡して欲しいという人
- 自分でない違う人が欲しがっているが、その人は忙しいので自分が代理で応募しましたと第三者からの連絡
- 里親さんを代わりに探すので金銭を要求し、実際は探さない
- 複数の猫を一度に欲しいと言う。
- 遠距離なので中間地点で渡して欲しいという人
- かなり遠距離での応募する人
- 保護主さんからの話をあまり聞かないで自分の話しかしない人
- 愛想よく話をしているが、質問が全く出てこない人
- 個人情報を極端に出したがらない、または極端に出したがる
上記に当てはまるからといって、一概に里親詐欺という訳ではありません。
目に見えて怪しい人が詐欺をする訳ではありません。なぜこの猫に募集をしたのか、どんなところが好きなのか?こういう特徴があるが、どういう風に飼育する予定か?いつから猫が好きですか?好きになったキッカケは?猫の飼育はどこで調べましたか?など猫についてたくさんお話をしてみてください。
里親詐欺をする人はいつでも手口を変えて人を騙そうとしています。無闇に疑うのは避けたいことではありますが、猫のために里親希望の方と向き合ってお話をすることで、避けられる可能性が高くなります。
里親詐欺に騙されないため
猫を里親詐欺に騙し取られないために、必要最低限すべきことはなんでしょうか。完全に回避する事は難しいですが、時間をかけて里親さんを選ぶことで、回避できる事が多いように思います。焦ってしまえば足元を見られて騙される事もあります。
しかし疑い過ぎてしまえば信頼関係が形成できません。信頼関係を阻害するような疑惑を抱くのは、猫にとっても良い状態ではないでしょう。下記に騙されないためにする事を記載しましたが、十分に誠意を持ち接してください。
ご自身でも考えてお話をし、真剣に取り扱ってくれる方を探してください。
騙されないためにすること
- 一人でお届けせず、必ず複数の人と一緒に行く。
- 医療費などかかった金額の一部負担をお願いする。
- 猫の体調を理由に一度お届けを延期し反応を見る。
- 必ず家族が全員揃っている時に飼育現場へお届けする。
- 身分証明書を見せてもらう。(会社名刺や古くからやっているSNSを教えてもらうのもその人を知る手がかりになります)
- 写真を撮らせてもらう。
- 必ず事前に会ってから決定する。納得行かない場合は、何度か面談をお願いしてみましょう。
- 定期的に連絡をすることを了承してもらう。お届け後も連絡をできるように事前にお話をしてみましょう。
- お届けの時に次お伺いする日を約束し実際の飼育を見せてもらいましょう。
- トライアル期間を設けて飼育しているかを確認後正式譲渡にしましょう。
- 誓約書を作成しサインをお願いしましょう。サインを頂くまではお渡しするのは待ちましょう。
もし違和感を感じた場合には、猫は一度連れて帰って、再度話し合いの場を設けてください。
ここで、詐欺に注意をして欲しいと書いおりますが、応募してくる方で猫を虐待したいと思っている人は数は少ないのです。殆どは心から猫が好きで飼いたいと思っている人たちです。疑うことは失礼にあたることを十分理解し、その人の疑いを晴らすためのお話をして見てください。
昨今の里親募集では、あまりにもひどい疑惑をかけられてボランティアや保護主さんに対して不信感を持つ人も増えています。猫のためにと言って上から命令するようなお話をすることは初対面の方に失礼になるのではないでしょうか?礼を欠くことないよう丁寧に対応してくださいね。
猫の幸せを探しましょう
猫の幸せは飼い主さんによって変わってきます。愛情持って飼育できる人を探せるのは、保護主さんしかいません。猫を幸せにしてくれる人との縁はどこに繋がっているかは分かりません。保護主さんがそれを切ってしまわないように猫につなげてあげられたらいいですね。
もし万が一里親詐欺に合ったのではと思った場合には、警察に必ず相談をするようにしましょう。個人情報に気をつけて里親募集サイトなどに情報を提供してください。加害者はまた被害者を探しているかもしれません。泣き寝入りをすれば加害者が喜ぶだけです。
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