寝ている時の猫の姿、可愛いですよね。見ているだけで癒される感じがします。ところが、猫は睡眠中にピクピク痙攣を起こすことがあって、これを心配する飼い主さんが多いようです。
このピクピクは問題なのでしょうか?すぐに病院に連れて行くべきなのでしょうか?
今回は猫の睡眠中の痙攣についてご紹介します。
猫の睡眠について
猫はその名が「寝子(ねこ)」に由来していると言われるくらい、睡眠時間の長い動物で、1日14時間~16時間、睡眠に時間を費やしています。人間の倍以上ですね。
子猫だとさらに睡眠時間が多く20時間は眠っているとか。眠りは猫の仕事だと言えるかもしれません。
ただし、猫も寝ている間、ずっと熟睡している訳ではありません。人間も同様ですが、眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠があって、睡眠中、この2つが交互に表れています。
レム睡眠の「REM」とはRapid eye movementの頭文字の略で、まぶたの下で眼がキョロキョロ動いている状態。レム睡眠の間は眠りが浅く、体は寝ていても脳は起きています。
レム睡眠の間は昼間起きたことをもう一度想い出し、情報整理をしていますが(これを便宜上、夢と呼びます)、猫はこのレム睡眠の時間が非常に長く、全体の8割はレム睡眠だと言われています。
自然界では、常に周りへの警戒が必要ですので、長く熟睡しているわけにはいかないのでしょう。
逆にノンレム睡眠の時は、猫は深い眠りに落ちており、体も脳も休息を取っています。
睡眠中のピクピクは夢を見ている時の反応
話を睡眠中の痙攣に戻しましょう。猫がピクピク痙攣している時は、レム睡眠中で夢を見ている印だと思って良いでしょう。
夢の反応で脚をバタバタさせるだけでなく、ムニャムニャと寝言を言ったり、ひげを震わせたりすることもあります。
こういう時の猫の痙攣は特に問題はなく、試しに起こしてみるとちゃんと覚醒しますので、心配なら起こして様子を見てみましょう。
ただし、夢も大切なプロセスですので、夢を見ている猫を頻繁に起こすのはやめた方が良いでしょう。
病院に行った方が良い痙攣とは?
逆に病院に行った方が良いのはてんかんが原因で痙攣が起きていると思われるケースです。
目安として起きている時の痙攣はてんかんの可能性があると思った方が良いでしょう。
てんかんとは、脳神経の回路異常が原因で、通常、痙攣が1分以上続くと言われています。痙攣中には意識障害があり、口から泡を吹いたり、無意識に排便、排尿してしまったりしますので、明らかにレム睡眠中の痙攣とは様子が違います。
てんかんは、先天的な脳障害が原因のこともありますし、後天的に事故などで頭を打ったことが原因になることもあります。
過去にこういったトラブルに思い当ることがあれば、てんかんを疑って病院に行き、然るべき治療を受けましょう。
コメントを残す