猫の中耳炎について。中耳炎の症状・原因・治療を解説

猫の中耳炎は耳ダニや細菌感染によるものが多く、猫種のスコティッシュホールドなど耳が垂れていると、蒸れて細菌が増殖しやすいこともあります。

中耳炎とは

猫の場合は、他の猫から感染するケースが多く、鼓膜の奥にある中耳(鼓膜の振動を耳の奥に伝える部分)に炎症が起きて、耳に痛みを伴う病気です。

猫の中耳炎の多くは感染症で、外耳炎が進行することにより、炎症が鼓膜の奥にまで達することで引き起こされます。

命に関わる病気ではありませんが、継続的な治療が必要となります。

症状

耳に違和感が有るために、耳や頭を振ったり傾けたりする行動・熱が出る・触れられることを嫌がる・元気がなく、疲れやすくなる・歩行がおかしい、などの症状が見られます。

外耳炎から中耳炎に移行することが多く、耳の痛みを伴うことから、極端に触られることを痛がります。

また、人間の場合もそうですが、三半器官に障害が生じすると平衡感を失い、まっすぐ歩けなくなります。

症状がひどくなると発熱や顔面の神経麻痺、目の周辺に異常が見られる場合もあります。

原因

主に外耳炎から発症します。外耳炎の悪化や慢性化のともない鼓膜の奥になる中耳に炎症や感染が広がることによって発症し、咽頭炎や腫瘍が原因となる場合もあります。

また、中耳は耳管から咽頭の奥につながっている事から、咽頭炎になることで中耳炎が起こることもあり、その他の原因としては腫瘍が原因で起こるケースもあります。

治療方法

中耳炎になった原因にもよりますが、炎症が細菌や真菌の場合には、抗生物質及び抗真菌役を投与しながら、炎症を抑えるための抗炎症役を投与します。

点眼薬のような耳に直接投与するものと、経口摂取させる薬とがあります。

また、これらの内科的治療で効果が上がらない時には、手術を行うこともあります。

まとめ

普段は行わない行動は、言葉で表現できない猫のサインです。少しでも変だな?と思った場合は、獣医さんに見てもらいましょう。

フライングキャットシンドロームって知っていますか?高所から落ちる猫の危険について。

フライングキャットシンドロームという言葉を聞いたことがありますか?

別名、ハイライズ症候群、猫高所落下症候群とも言われ、高所から飛び降りてしまう猫の症状のことをこのように称しています。

もともと猫は高いところが好きですが、なぜ、高いところが好きなのでしょうか?フライングキャットシンドロームは何故起きるのでしょうか?

今回は、高層マンションにお住まいの飼い主さん必見のフライングキャットシンドロームについてご紹介します。

猫は何故、高いところが好き?

猫は大抵、高いところが大好きです。複数の猫を飼っていると立場が上の猫がより高いところに登っていることが多く、何かしらのヒエラルキーがあるのではと思わされます。

猫が高いところに登るのは、高いところの方が獲物を見つけやすく、また、敵の動きを察知しやすいからともいわれています。

バランス感覚の良い猫にとって、高い場所は自分にとって優位な展開を望める場所でもあるのです。

高いところから落ちても大丈夫な理由は?

猫は空中に飛び出した瞬間に自分が上を向いているのか、下を向いているのかを即座に察知して安全に着地できるように体の向きを調整します。

バランス感覚を司る器官としては三半規管が有名ですが、猫の場合、三半規管だけでなく前庭という器官が非常に発達しているため、ウルトラCの着地が可能なのです。

猫にとって危険な高さ

どの高さからが危険なのかは、猫の運動能力や落ちた場所の状況にもよりますので、はっきりした数字では表現できませんが、一説によれば、2階~3階の高さから落ちるよりも、3階~7階の高さから落ちる方が生存率は高いと言われています。

これは高さが中途半端だと、体勢を立て直す時間がないからで、逆に高さがあると体勢を立て直す時間があると同時に、体を広げてムササビのように飛んで空気抵抗で落下速度を落とせるからだと言われています。

とはいえ、2階の高さからの落下で骨折する猫もいますので、「ウチは5階だから大丈夫」などと油断するのは止めましょう。

落ちた場所が悪ければ、脚の骨折、捻挫、靭帯損傷、肺など内臓損傷などの危険があり、決して「高いから安全」と言う訳でないのです。

フライングキャットシンドロームは何故起こる?

猫がフライングキャットシンドロームに陥る原因はいろいろと推定されていますが、一番多いのが、飛んでいる鳥や虫を獲ろうとして誤って落ちてしまうのではという説です。

猫は獲物を目で追う習性がありますが、飛んでいる鳥や虫との距離が掴めず、落ちることがあるのだそうです。

しかしながら、犬などはそもそも高いところに登る習性がないため落ちることもない訳で、それを考えると、猫は高いところでバランスを取る能力があるからこそ、落ちることもある…という解釈もできるのではないでしょうか。

フライングキャットシンドロームを防ぐには?

フライングキャットシンドロームを防ぐには、とにかく、飛び降りられる場所に出さないことが第一でしょう。

マンションのベランダの柵をネットなどで覆っても、猫は10㎝位しかない柵の上の部分に簡単に飛び乗ってしまいます。どうしても猫をベランダに出したければ、リードを付ける、ケージに入れてベランダに出す、ハーネスを付けるなどした方が安全でしょう。

過保護に思えるかもしれませんが、猫が飛び降りてしまったら、怪我をするだけでなく、どこかへ行ってしまう可能性もありますので、充分な注意が必要です。

猫の急性腎不全とは?主な症状や診断方法、治療方法まとめ

腎臓自体に原因があって発症する場合や心筋症などの心不全・猫下部尿路疾患の病気が引き金となり発症する場合もあります。

放置しておくと命に関わるので、早めの治療が必要となります。

主な症状

尿量の減少や尿が出ない・赤色尿・低体温・嘔吐や下痢・口臭がひどい・食欲不振・脱水症状・元気がなく疲れやすい・痙攣・多飲多尿・口腔内潰瘍・体重減少・粘膜蒼白(貧血)・腰部の痛み・被毛光沢の減少など。

原因とは

腎臓の疾患のみならず、猫下部尿路疾患(尿路閉塞など)及び心筋症、心不全など、原因はいろいろあります。

猫の腎臓が急に機能低下し働きが悪くなる病気としては,雄猫の尿石症によって尿路が大きくなる状態が長く続くものが挙げられます。

また、細菌が尿路から侵入する感染症、腎盂腎炎があります。体内の細菌感染巣から細菌が腎臓に流れ込み化膿性腎炎になることもあります。

診断方法

病院では腎臓自体に病気があるかを検査し、急性または慢性かを判断します。

急性の場合、「腎性」・「腎前性」・「腎後性」のいずれかによる診断を必要とします。3つの原因それぞれに対する治療内容が異なるからです。

不慮の交通事故や落下などの情報は区別するために重要な情報になり、これらに加えて、尿の状態,飲水量,食欲なども重要な判断材料となります。

検査方法は、血液検査・血液化学検査・尿検査やX線・造影・エコー検査などを行う場合もあります。また、細菌よる感染症が疑われる場合には尿の細菌培養がよく検査されます。

治療方法

急性腎不全の場合は、発症してから速やかに集中的な治療を行えば回復の可能性は高まります。

治療内容は、その原因により若干異なるものの基本的には利尿剤や点滴・透析治療、脱水と電解質の改善、尿毒症となる物質の排泄を促進することとなります。

腎後性腎不全の場合には、尿路閉塞や腎臓に関わる器官損傷の修復するための手術が必要となります。

予防方法

急性腎不全の予防には、定期的なワクチン接種や食事及び健康管理、室内飼いの徹底などを行い、
腎不全につながる感染や中毒などを注意することが必要です。飼い始めたら、一度は動物病院で全身の健康診断をしてもらうと安心でしょう。

それにより、病気を持っていても早期発見・早期治療に結びつくからです。

多頭飼いの場合は、特に感染症が問題となりますので、日常的にトイレの清潔を保つことや、定期的な検査も忘れずに行うと良いでしょう。

猫のクリプトコッカス症とは?主な症状や診断方法、治療方法まとめ

カビ(真菌)の感染により発症する病気で、免疫力低下によって引き起こされやすく、猫にかかわらず、犬や人にも感染する人獣共通感染症(ズーノーシス)です。

症状

クリプトコッカス症では、さまざまな症状が見られますが、

  • くしゃみや粘膜膿性・血液の混じった鼻汁
  • いびき
  • 元気がなく、疲れやすい
  • 食欲不振
  • 顔面(特に鼻の周囲)や頭部、肉球などにしこりや腫れが出る
  • 痙攣
  • 運動失調による不自然な歩行

などの症状が見られます。命に関わる危険性は比較的低いですが、放置していれば命に関わります。

中枢神経から眼まで感染が広がった場合は、網膜剥離や視神経炎・ブドウ膜炎を引き起こして、失明を起こすケースもあります。

原因

クリプトコッカス症の原因であるクリプトコッカスという真菌は、特にハトなどの糞便に多く存在します。

ハトが媒体の役割をしているケースが多く、この感染源を吸い込むことで感染にいたります。

したがって、ハトが多い場所で生活する猫には、このクリプトコッカス症に感染する事が多く、発症に至ります。

また、猫免疫不全ウイルス(猫AIDS)や猫白血病ウイルスに感染していたりして、持病を抱えている猫の場合は免疫力が低下しているために、健康な猫と比較すると感染しやすいのが現状です。

治療方法

クリプトコッカス症の治療は、主に抗真菌剤の投与が行われ、その他、呼吸器や皮膚、神経系などのそれぞれの各症状に合わせて対症療法が適用されます。

予防方法

クリプトコッカスは環境中に多く浮遊しているので、確実な予防法はありません。

日常から猫の健康仮に気を配り自己免疫力の維持や向上、周囲の生活環境の衛生面での配慮を徹底することで、感染の可能性が低くなることはあります。

飼い主が日々の様子をきちんと観察し、異常が見られたら獣医師に相談や診断を受けることをオススメします。

まとめ

先の記載通り、これは猫だけが感染する病気ではありません。自己免疫力の低下が見られる小さいお子さんや妊産婦さん、持病をお持ちの方、高齢の方などは特に注意が必要です。

人間の場合は、どの様な症状が出るか個人差もありハッキリとしたことは言えませんが、発熱などがある場合は自己診断で終わらせずに病院での診察を行いましょう。

また、小さなお子さんや妊産婦さんがいる場合は、身体が通常の状態や子どもの免疫力が上がるまで、動物を飼うことは避けた方が無難です。

もし、以前から動物を飼っている場合は、両親や親戚に一時的に預けることも検討しましょう。

母猫は要注意! 乳腺炎の症状・原因・予防法について

猫の乳腺炎はこんな病気

乳腺炎とは母乳が出るようになったメス猫の乳腺(乳汁を産生する部位)に炎症が生じてしまう病気です。

発症してしまうと母猫が子猫に授乳させなくなり、結果的に子猫が発育不良になってしまうケースがあります。

愛猫が妊娠中や今後出産の予定がある方は知っておかなければならない病気です。

猫の乳腺炎の症状

炎症を起こしてしまった乳腺は熱を持ち、乳房が腫れたりしこりが出来て固くなってしまうことがあります。

触れられると痛むので子猫への授乳を拒否することも珍しくはありません。

さらに悪化すると炎症部が化膿し、膿が混ざった黄色い母乳を分泌するようになってしまいます。放置しておくと、食欲不振や発熱に苦しむ可能性もあるようです。

猫の乳腺炎の原因

猫の乳腺炎の原因は「細菌によるもの」と「母乳の目詰まり」の二つがあります。それぞれ説明していきましょう。

細菌による乳腺炎

授乳する際、子猫が乳房を爪で引っかいたり噛みついたりしたときに出来た小さな傷から細菌が乳腺に入り込み炎症を起こしてしまいます。

細菌による乳腺炎は化膿することが多いのも大きな特徴の一つです。

また傷以外にも乳腺の穴から細菌が入り込むこともあります。授乳期はこの穴が広く開いているので、特に細菌が入り込みやすい環境です。

母乳の目詰まりによる乳腺炎

乳腺炎の中に母乳が過剰に残ってしまい炎症が発生することがあります。

理由としては「母乳の量が多い」「子猫の乳離れが急だった」ということが挙げられます。いずれも授乳期間中や、直後に多い症状です。

猫の乳腺炎の治療

患部を冷却し炎症の症状を抑えると同時に、乳房をマッサージして乳腺に残っている母乳を外に排出したり、抗生物質を投与し細菌の感染を抑制したりします。

症状がかなり進行し、乳腺が壊死してしまっていると切除しなければならないこともあります。

まとめ:授乳期間中は母猫に配慮しましょう

授乳期間中は母猫にとっても、子猫にとってもデリケートな時期です。

乳腺炎になってしまった母猫が授乳を拒まなかったとしても、膿が混じり味の変わった母乳を子猫の方が拒否してしまうこともあります。

生活環境を清潔に保つとともに母猫の状態を観察し、おかしなところがあればすぐに動物病院で診察を受けましょう。

また子猫が乳離れしてもすぐに母猫から離さないことも心がけましょう。

猫にマタタビの危険性! マタタビの成分、効果と与え方

猫と言えばマタタビとすぐに思いつく人もいるかもしれませんが、猫にとって大好物だと勘違いしている人も多いでしょう。

猫が夢中になるマタタビとはそもそもどういったものなのかご存知でしょうか。

今回はこの猫とマタタビの関係について紹介します。

マタタビとは

マタタビは極東地域の山地に自生している落葉つる性木本で、日本国内では北海道から九州の広い範囲で見ることができます。

開花期は6月から7月で、梅の花によく似た花を咲かせ、花の半分程が白色に変化します。

マタタビにはマタタビラクトン、アクチニジン、β—フェニルエチルアルコールという成分が含まれており、猫はこの成分に反応すると言われています。

その効果は、マタタビの実、枝、花、葉すべてにあります。

マタタビの危険性

マタタビはネコ科の動物にとって性的に興奮させる薬と言われています。

よく、人間がお酒に酔った時のような表現に例えられることがありますが、実際はお酒に酔っているような可愛い状態ではありません。

マタタビは猫の中枢神経に働きかけ、脳麻痺を起こさせる作用があり、性的興奮と同じように喉を鳴らしたり、目を細めたり、よだれを流したりさせてしまいます。

しかし、この麻痺症状が進行してしまうと、脳に障害をきたし、呼吸困難になってしまうことがあるので非常に危険です。

猫にマタタビはやめた方がいい?

ペットショップでもマタタビを見かける機会は多く、手軽に入手できるため、危険なものだという認識はないかもしれません。

しかし、マタタビは脳に被害をもたらしてしまう可能性もあることを知れば、危険をともなうということがわかるのではないでしょうか。

研究結果からもマタタビが猫の中枢神経のもたらす麻痺は危険なものだということが述べられていたり、実際にマタタビによる呼吸困難で救急搬送され、亡くなってしまった猫もいます。

安全に猫にマタタビを与えるには

ここでポイントとなるのは、猫にあげるマタタビの量です。

一般的に市販されているマタタビは0.5g程度と猫が食べても脳に麻痺が出るほどではないものがほとんどです。もちろん、猫によっても個体差はあります。

さらに、マタタビは人間でいう麻薬などとは違い常習性はなく、持続力もないので途中で飽きてしまう猫も多いのが特徴です。

マタタビを与える場合は、大量に長時間与えてしまうと危険なので様子を見ながら少量で与えるようにしましょう。

猫に貧血? 猫の伝染性貧血の症状・原因・治療方法について

猫に多い病気の一つに猫伝染性貧血と言われる病気があります。

これは猫だけがかかると言われている感染症の一種で、猫特有の病気とも考えられています。

急にご飯を食べなくなったり、息が苦しそうだったりというような症状が見られたら、病院に連れて行きましょう。

獣医師にヘモバルトネラ症、もしくはヘモプラズマ症といわれたら、猫伝染性貧血だと考えてください。今回は、そんな猫に多い猫伝染性貧血について詳しく見ていきましょう。

猫伝染性貧血の原因

猫伝染性貧血は猫ヘモバルトネラ症、ヘモプラズマ症とも呼ばれることもある病気で、ヘモバルトネラという寄生虫による感染症です。

感染する経路は様々で、ヘモバルトネラを媒介した蚊、ノミ、ダニなどの吸血昆虫により感染することや、ヘモバルトネラに感染した猫との喧嘩でのかみ傷や、感染した親猫からの直垂感染、授乳や産道感染などあります。

ヘモバルトネラは猫の体内に侵入すると、血液の赤血球に付着します。

体内に異物が入ってくると、抗体が働き排除しようとしますが、ヘモバルトネラが赤血球に寄生すると抗体が異物をうまく識別できず、赤血球ごと寄生虫を破壊してしまいます。

このように体内の赤血球が減少していくことで貧血になってしまいます。

ヘモバルトネラの発見は難しい?

ヘモバルトネラ症は血液検査で、猫から採取した血液を顕微鏡で見て確認していきます。ヘモバルトネラ症に感染した猫の赤血球のまわりには粒がくっついているのが確認できます。

ただし、ヘモバルトネラ菌は定期的に隠れたり現れたりする習性を持っているため、1度の検査で必ずしも発見できる訳ではありません。

正確な検査を行うためには、数日に渡って血液をチェックする必要があります。

猫伝染性貧血の治療方法

ヘモバルトネラ症に感染した猫は、赤血球が破壊されていくため、徐々に元気がなくなり、食欲がなくなっていきます。

初期の状態では熱が出ることもありますが、息苦しそうにしはじめ、今度は体温がどんどん低下していきます。

さらに進行すると黄疸が現れたり、歯茎の白色化が見られたりするようになります。

主な治療方法としては抗生物質の投与ですが、症状が悪化している場合には輸血や酸素吸入が必要なこともあります。

また、一度かかってしまうと完治の難しい病気です。愛猫の状態を悪化させないように根気強く看病を行っていきましょう。

猫に多い認知症! 猫の老化と認知症の症状・予防法について

猫を飼いはじめたばかりの人は、まだあまり気にかけることもないかもしれませんが、できれば猫の寿命と老化について一度考えておくといいかもしれません。

ペットは基本的に人間より寿命の短い生き物で、猫に関して言えば、10〜15年くらいが寿命だとされています。

猫を飼っている以上、猫が老いていくのを看ていかなくてはいけないということになります。

猫と人間の年齢

猫の寿命は10〜15年くらいと言われていますが、その一生を人間の年齢に換算するとどれくらいかご存知でしょうか。

人間の平均寿命の85歳を猫に置き換えると、猫の1年というのはものすごいスピードで年を取っているということになります。

猫の生後1週間は人間でいう生後1ヶ月にあたり、既にこの時点で差が開いていることがよくわかります。

猫が生後1ヶ月で人間の1歳にあたり、猫の1歳では人間の15歳になります。猫が2歳で人間の24歳になり、その後1年に4歳ずつ年を重ねていきます。

5歳から10歳までの猫の老化

猫の老化は早くて5歳くらい、人間の年齢で言う30代半ばくらいから始まります。

身体能力が低下しはじめ、今までジャンプして上れていた場所などに上れなくなることが増えてきます。

また、口回りのひげや体毛に白髪が混ざりはじめてきます。それからだんだんと、被毛の毛艶がなくなりはじめ、内臓機能が弱りはじめます。

毛繕いを行う回数が減り、目やにやフケなどが目立つようになり、だんだんと寝ている時間が増えるようになってきます。

猫の認知症は10歳代に多い

10歳を超えてくると、猫の身体に現れる変化はすごく多くなります。

運動神経が鈍くなり、爪を出したりしまったりできていたのが、出っぱなしになる猫が多くなります。

抜け毛の量も増え、食事の好みが変わることもあります。そうして増えてくるのが認知症です。

アメリカで行われた調査では11歳以上の猫152頭のうち、およそ半数が認知症であったという結果も出ているほど、非常に多い症状です。

食事をしたことを忘れたり、無意味にものを壊したり、攻撃的になったり、狭い場所に入っては出られなくなったりと、人間の認知症と似たような症状が多くみられます。

他にも徘徊や、トイレの場所が分からなくなりあちこちで粗相をしてしまったり、飼い主を認識できなくなったりします。

スキンシップを多くとることで進行を和らげることも出来ます。

まずは、愛猫のことをしっかり考えてストレスのない老後を送らせてあげる事が大事です。

猫の目が赤い! 猫の結膜炎の症状・原因・治療法について

瞼の裏側に炎症が起こり、赤く腫れたり痒みが出たりする結膜炎。原因はさまざまですが、痒みがあるため、猫が目をこすってしまったりして、より悪化することが多いようです。

今回は猫の結膜炎について、原因、治療方法などをご紹介しましょう。

結膜炎の症状

結膜炎は主にウィルスによって起こりますが、目の裏が炎症を起こし、充血して、痒みや痛みを伴います。

症状が悪化すると涙の量や目ヤニが増えて、瞼がくっついてしまうこともあります。放っておくと角膜炎になる場合もありますので、注意が必要です。

結膜炎の原因

多くの場合、猫ウィルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症などのウィルス感染によって起こります。

その他にもクラミジア、マイコプラズマのような細菌に感染したり、ゴミやホコリが目に入ることで結膜が傷ついて起こる場合や、アレルギーが原因になることもあります。

原因によって治療方法も変わりますので、猫の目に異常を認めたら、すぐに獣医さんに見てもらうようにしましょう。

結膜炎の治療方法

結膜炎の治療は、主に点眼薬を使いますが、原因によって点眼薬の種類が変わります。

ウィルスが原因の場合は抗ウィルス点眼薬が使われますが、呼吸器系などにも疾患が出ている場合は、そちらの治療も同時に行われます。

アレルギーが原因で起きている場合は、抗アレルギー系の点眼薬を使用します。

これらの要因が複数絡んで炎症が起こる場合もありますので、原因の特定は複雑ですが、目ヤニの培養検査で原因を突き止めることができます。

結膜炎の予防方法

アレルギーが原因の結膜炎は予防が難しいのが現状ですが、多くのウィルス性の結膜炎はワクチン接種でウィルス感染を防ぐことにより予防が可能です。

また、室内飼いにすることで、ウィルス感染やアレルゲンとの接触を防ぐことができますので、結膜炎になる可能性が低くなります。

結膜炎の中には伝染性のタイプもありますので、多頭飼いしている場合は、炎症が引くまで、感染した猫を隔離した方が良いでしょう。

飼い主さんも感染猫がいる場合、他の猫を触る前には手を洗うよう注意しましょう。

早く対処すれば治る病気

ウィルス感染症の症状のひとつとして結膜炎が起こっているのでなければ、結膜炎は治る病気です。

猫は痒みがあると目をこすってしまうため、治療が長引くこともありますが、辛抱強く治療を続けることが大切です。

日向ぼっこが好きなのに日光過敏症? 紫外線に注意が必要な猫の日光過敏症について

人間にも日光アレルギーという病気がありますが、日向ぼっこが好きな猫にも日光過敏症があるのをご存知でしょうか?

日に当たることで炎症が起こるというこの病気はあまり知られていないため、症状が出ても原因が日光だと気付かない飼い主さんが多いようです。

今回は、猫の日光過敏症についてご紹介します。

日光過敏症ってどうして起きるの?

日光過敏症は、一種の日光アレルギーで、継続的に紫外線に当たることで起きる炎症。発病には遺伝的要素が強いと言われています。

炎症は白っぽい猫で発生しやすく、紫外線の量が増える5月から夏にかけて起きるケースが多いようです。発症するかどうかはメラニン色素の量が影響しています。

メラニン色素は人間にもありますが、皮膚のバリケードの役割があり、メラニン色素が多ければ肌や被毛の色は濃くなりますが、その代わり天然のUVカットシートとなって、皮膚を守るのです。

色の白い猫では、こうした機能が働かないため、炎症を起こしやすいと言われています。

どんな症状が出るの?

初期症状は、皮膚の薄い耳や口元、目の周りなどの赤い腫れです。

痒みが伴うため、脚でこすってしまいがちで、かさぶたができたり、脱毛したりすることもあります。

高齢の猫の場合は、発症した部分が扁平上皮癌になる可能性もありますので、早めの治療が必要です。

治療方法はあるの?

副腎皮質ホルモンを処方することが多いようですが、副腎皮質ホルモンは副作用もありますので、長期の服用については獣医さんとよく相談しましょう。

また、副腎皮質ホルモン剤を患部に塗る場合は塗った後に患部に日光を当てないよう注意が必要です。

炎症が酷い場合は抗炎症剤が、炎症から細菌感染の可能性があれば抗生物質が投与されることもあるでしょう。

予防方法はあるの?

日光に当たって症状が出て初めて、日光に過敏な体質が判りますので、厳密な意味での予防方法はありませんが、治療で炎症が治まった後に再発を防ぐことは可能です。

唯一の方法は、紫外線に当たらせないことですが、まったく陽のないところで飼うというのも非現実的です。

もし猫が屋外に出る生活をしているなら、まず、室内飼いにすることを考えた方が良いでしょう。

室内飼いにしてからも紫外線の強い昼間の時間帯や時期はベランダなど表に出ないように注意します。

また、紫外線は室内にも入ってきますので、窓ガラスにUVカットシートを貼るなどして、紫外線を防いだり、炎症が起きやすい場所に刺激の少ない日焼け止めを塗ってあげても良いでしょう。

この病気の面倒なところは、原因が紫外線だと言うことが判断しにくい点でしょう。

白い猫、色の薄い猫の飼い主さんは、自分の猫に日光過敏症が起きやすいことを理解しておくことが大切です。

猫の飼い主さんなら知っておきたい怖い病気。猫伝染性腹膜炎とは?

猫の飼い主さんなら、理解しておきたい病気のひとつが猫伝染性腹膜炎(FIP/feline infectious peritonitisの略)です。

発症すると致死率がほぼ100%と高い病気ですが、発症率があまり高くないため、病気の存在を知らない飼い主さんも多いのではないでしょうか?

病気の伝染を極力防ぐためにも、今回は猫伝染性腹膜炎についてご紹介しましょう。

猫伝染性腹膜炎とはどんな病気?

猫伝染性腹膜炎とは、コロナウィルスに感染することで起こる病気で、生後6カ月~3年の若い猫や、多頭飼いの猫に発症が多い感染症です。

この病気も猫エイズ同様、非常に誤解が多い病気で、コロナウィルスに感染していても、必ずしも猫伝染性腹膜炎を発症するわけではありません。

コロナウィルス自体は非常に弱いウィルスのため、ウィルスを保持したまま、元気で一生を終える猫もいますし、むしろその確率の方が高いのです。

しかしながら、コロナウィルスが一旦、体内で突然変異して、FIPウィルスに変わってしまうと、猫伝染性腹膜炎の症状が表れ始めます。

病気を発症してしまうと致死率が高く、2か月程度で死に至ると言われています。

この病気はメカニズムが解明されていないだけでなく、検査しても病気の確定が難しい上、完治させる方法もないと言った点で非常に難しい病気だと認識されています。

猫伝染性腹膜炎の症状

初期の段階では、食欲減退や発熱などが見られます。この時点の症状は他の病気にも共通するため、猫伝染性腹膜炎の可能性を見逃してしまうことも少なくありません。

進行してからの症状は、病気のタイプによって変わります。猫伝染性腹膜炎は、症状によってウェットタイプとドライタイプに分類されています。

ウェットタイプの場合は、腹水や胸水が溜まるのが特徴で、脱水、貧血、黄疸、嘔吐、下痢の他、胸水による呼吸困難が見られます。

ドライタイプの場合は、肝臓や腎臓の病気や顔面麻痺、歩行困難、てんかんなど神経系の症状が表れるのが特徴ですが、猫の場合、両方の症状を併せ持つタイプもあるそうです。

猫伝染性腹膜炎の治療方法は?

猫伝染性腹膜炎を完治する方法は現状、確立されていないため、治療は症状を緩和する対症療法になります。

多くの場合、免疫抑制剤やステロイド、抗生物質などによる治療が行われるようです。

ただし、臨床の現場では、さまざまな治療方法が試されていますので、そういった治療方法を検討してみるのも、一つの選択肢ではないでしょうか。

どうやったら予防できるの?

この病気にはワクチンなど確かな予防方法はありません。猫を室内飼いにし、ウィルスに感染させないことが唯一の予防方法でしょう。

また、ウィルスに感染していたとしても、感染していることが解かれば、発症を防ぐために民間療法を含めた積極的なアプローチも可能です。

ストレスのない生活をさせたり、免疫を上げるサプリメントを摂取するなどは、発症予防を約束するものではありませんが、試す価値はあるでしょう。

猫伝染性腹膜炎は、非常に怖い病気ですが、飼い主さんに知識があれば、コロナウィルスに感染しない環境を作ることで、防ぐことも可能です。

まず、病気に対して正しい知識をもち、猫を守ってあげることが大切です。

猫の肥満細胞腫。太っていなくても発症する肥満細胞腫とは?

猫の肥満細胞腫はこんな病気

肥満細胞腫とは「肥満細胞」と呼ばれる細胞が腫瘍化してしまうことで発症する病気です。

決して肥満な猫限定で起こる病気ではありません。

それどころか猫にとってはメジャーな病気で、皮膚に発症する腫瘍の中で2番目に多く、約15%を占めるのがこの肥満細胞腫なのです。

内臓に出来る肥満細胞腫の多くは悪性度が高く、転移しやすいため、発見が遅れれば命にかかわる重大な病気です。

猫の肥満細胞腫の症状

肥満細胞腫は「皮膚」と「内臓」に発症し症状も異なります。それぞれ説明していきましょう。

皮膚の肥満細胞腫

皮膚に腫瘍が出来ると、多くはその部分が脱毛し硬いしこりが発生します。

ただし個体差が大きく、ぶよぶよとした柔らかい浮腫状の場合もあれば、一カ所のみだったり、全身に発生したりします。

内臓の肥満細胞腫

発症する部位は脾臓、小腸、肝臓、内臓のリンパ組織など。

初期症状は軽い嘔吐や下痢だけですが次第に症状が重くなり、食欲不振・元気がなくなる・体重減少・運動をしたがらなくなる。といった症状がみられます。

皮膚の肥満細胞腫よりも転移しやすく発見時には大半が他の臓器に転移してしまっているというデータもあるので、かなり注意しなければいけません。

猫の肥満細胞腫の原因

肥満細胞腫の原因は判明していません。猫の品種、遺伝・猫免疫不全ウイルスとの関係、分泌腺の過剰分泌、細菌感染などが原因として疑われています。

猫の肥満細胞腫の治療

皮膚の肥満細胞腫

腫瘍とその周辺部を切除します。腫瘍の周りの健康そうな皮膚も一緒に切除し、細胞腫ができていないか確認。もし腫瘍が認められた場合、再び手術する必要があります。

内臓の肥満細胞腫

皮膚の肥満細胞と同じように腫瘍が出来た部位を摘出します。

ただし皮膚の肥満細胞腫のように完全切除は難しく、年齢や体力的に手術が難しい場合もあります。そのときは化学療法や放射線治療を行うこともあります。

また発見時に転移してしまっている場合、程度によっては治療の効果が薄く手遅れになってしまうケースもあるので早期発見・早期治療が何よりも大切です。

愛猫の日ごろの体調チェックが重要です

猫の肥満細胞腫には有効な予防手段はありません。日ごろから愛猫の体調を観察し、優れないところがあればなるべく早く動物病院で検査してもらうことが重要です。

最近トイレが汚れない?猫に多い尿石症について

愛猫が何度もトイレに行くのに、トイレ砂が全然汚れていないなんてことないですか。もしかしたら、猫に多い病気、尿石症になっているかもしれません。

尿石症になるとトイレに全然行かなくなることもあり、トイレの砂が汚れなくなります。もしそういう兆候が見られたら尿石症を疑ってみてください。

猫に多い尿石症とは?

尿石症は顕微鏡で分かるくらいの小さな石のような結晶や砂が尿道などにできる病気です。

この尿石と言われるものには

  • ストルバイト尿石
  • シュウ酸カルシウム尿石
  • ストルバイト尿石とシュウ酸カルシウム尿石の混合された結晶
  • 尿酸塩尿石
  • リン酸カルシウム尿石
  • シスチン尿石
  • 成分不明の尿石

などがあります。また尿道で発症している場合もあれば腎臓にできている場合、膀胱内にできている場合、併発している場合などあります。

気をつけるのは私生活

はっきりとした原因がまだ解明されていないのがこの尿石症の特徴ですが、その主な原因は日常生活の中にあると推測されています。

ミネラルバランスの不均衡、ビタミン不足、エサの栄養バランス、肥満、感染症などいくつかの要因が重なって発症するものと考えられています。

また水の摂取が少ないと尿濃度が高くなりやすく石ができやすいとも考えられています。

また、最近では臭いを気にする飼い主が野菜中心でできたエサなどを与えてしまい、必要な肉からの栄養素が摂れないといったこともあるようです。

まずは普段の生活からしっかりと見直すことが大事です。

尿石症からの回復

まず、愛猫がトイレに行っても尿が出ないという症状が出たら、ただちに病院に行くようにしましょう。尿が出ない状態が2、3日も続くと命さえ危険な状態になってしまいます。

尿が出ないということは体から毒素が排出されないという危険な状態です。病気の進行状態によって治療方法は変わってきますが、症状が軽い場合には投薬による治療が可能です。

投薬により石を溶かすことが出来ます。さらに併用して食事療法を行って治療していきます。

獣医師が愛猫に適切なキャットフードを教えてくれますが、phをコントロールする食事を中心に行っていきます。

ただ猫は偏食傾向にあるので全く食事を行わない場合は獣医師に相談が必要です。重症の場合は外科的手術によって石そのものを摘出するようになります。

しかし外科的手術で石を取り出しても食事療法を行っていくことが必要になるので、普段の生活から愛猫の食生活などをしっかり管理してあげるようにしましょう。

猫ひっかき病って猫の病気じゃないの?人に感染する猫ひっかき病の症状、治療、予防方法

猫ひっかき病・・・あまりにも直球な名前でユーモアさえ感じますが、この病気を猫だけの病気と勘違いしている人も多いかと思います。

実は、猫ひっかき病は、むしろ猫に引っ掻かれた人間に発症する病気なのです。

今回は、猫ひっかき病について、ご紹介しましょう。

猫ひっかき病ってどんな病気?

猫ひっかき病は、バルトネラ・ヘンセレという病原菌をもった猫に噛まれたり、引っ掻かれたりして、感染した場合に発症する病気です。

この菌はノミを媒介して猫から猫へ感染すると言われていて、ノミが被毛などに残した糞を猫がグルーミングして舐めることで猫の口に入ります。

人間へはグルーミングで汚染された爪で引っ掻かれたり、噛まれたりすることで感染します。

人間に現れる症状は?

一番、顕著なのはリンパ節の腫れでしょう。引っ掻かれて感染した後3日~10日位の初期段階は、傷ついた患部に虫に刺されたような赤い腫れが出ます。

その後10日目位からリンパの腫れが現れ始めます。

手を引っ掻かれた場合は頸部や脇の下のリンパ節、足を引っ掻かれた場合は鼠蹊部のリンパ節が腫れあがり、鶏の卵ほどの大きさのコブになる場合もあります。

多くの場合、微熱、倦怠感、関節痛などがありますが、一般的には自然に治癒すると言われています。

しかしながら、場合によっては、リンパ節の腫れから脳炎、心内膜炎などに発展する場合もありますので、早目の治療が必要です。

猫に症状はあるの?

この病気は猫に感染しても、ほとんど症状が出ないと言われています。まれに発熱、食欲不振などがあるようですが、こうした症状は他の病気と間違われがちで、感染の把握を難しくしています。

また、感染してから通常は2ヶ月~3ヶ月は保菌状態が続き、場合によっては2年近くも感染状態でいることもあるようです。

猫ひっかき病の治療方法は?

感染した猫にも発症した人間にも抗生物質が投与されることが多いのですが、人間の場合は劇的な効果はないようです。このため猫ひっかき病は完治するまで数か月掛かることもあります。

猫の場合は抗生物質の投与で菌血症(血液の中に菌がある状態)をコントロールできるようですが、完全な滅菌は難しいと言われています。

猫ひっかき病の予防方法は?

猫の感染が把握できていれば予防も多少は楽ですが、猫の症状は把握しづらいため、なかなか難しいのが問題です。

飼い主さんにできる最低限の予防方法として、ノミの駆除を徹底し猫を清潔にすること、猫の爪は常に切るようにすること、口移しで食べ物を上げるなど過度な猫との接触は避けることを心掛けましょう。

猫ひっかき病は、派手な傷でなくても感染する可能性があります。

リンパ節が腫れるなどして病院に行く場合は、猫を飼っていること、猫に引っ掻かれた(可能性がある)ことなどを医師に伝えれば診断の助けになりますので、必ず伝えるようにしましょう。

猫のIBDって何のこと?猫の炎症性腸疾患の症状、原因、治療方法について

IBDという病名を聞いたことがありますか?比較的、最近出てきた病名ですのであまり馴染みのない飼い主さんも多いのではないでしょうか?

この病気は治療可能ではありますが、完治させる方法はなく、長い期間、病気と向き合う必要があると言われています。今回は、猫のIBDについてご紹介しましょう。

猫のIBDとは?

IBDとは「Inflammatory Bowel Disease」の頭文字で日本語の正式名は炎症性腸疾患です。

腸に起きる慢性の炎症の総称ですが、腸管におけるアレルギー疾患、免疫介在性の疾患と考えれば良いようです。

免疫に関連するリンパ球や好酸球などの細胞が腸管を浸潤することで腸の粘膜を損傷し、それが潰瘍などになって、嘔吐や下痢、血便、食欲不振などを引き起こします。

これらの症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すのもIBDの特徴です。発症は高齢の猫に多いと言われていますが、ごくたまに子猫での発症も報告されているようです。

IBDの原因は?

IBDの原因ははっきりとは解明できていません。

原因は遺伝、食物アレルギー、化学物質、腸内細菌の状態、ストレスなどあらゆるファクターが考えられているため、原因の絞り込みが難しく根本的な治癒に至りにくいのが現状です。

IBDの治療方法は?

先程もご説明した通り、IBDは原因の特定が難しいため、直接的な治療方法がありません。よって治療は、症状への対症療法で、起きている症状を少しでも和らげ、猫の負担を軽くしてあげることに終始します。

この対症療法を続けることで、栄養不良や他の臓器へのダメージ、患部の癌化を防ぐこともできますので、早目の治療は大切です。

対症療法

対症療法は、食事療法と薬物療法で行われます。食事療法は、腸の疾患の原因となっている食品、食材があれば、それを探し出して回避するのが一番良いでしょう。

猫が下痢や血便を起こした直前に食べたフードや使われている食材を検証し、疑わしいモノを避けて様子をみるのはひとつのアプローチでしょう。

しかしながら、例え原因が食事だとしてもアレルゲンとなっている食物が多岐に及んでいる場合、原因の究明は困難です。

そのような場合、食事療法は、低脂肪で繊維質の少ない食事など、腸に負担の少ないフードにすることで疾患から腸を守る方に舵を切り替えます。

薬物療法

薬物療法では、ステロイドによる治療を選択する獣医さんが多いようです。ステロイドの投与については、ためらう飼い主さんも少なくないと思います。

しかし、この病気の場合、進行してからですと癌化や肝臓への影響もあり、症状が進むと死に至る場合もありますので、ステロイドを使用するなら早目に投与すべきでしょう。

ステロイド(プレドニゾロン)の場合、効果は最初の1週間~2週間で出ると言われています。

この期間を過ぎても期待していた効果が出ない場合は、獣医さんと治療方針を相談した方が良いかもしれません。

最後に

IBDは完治の難しい病気ではありますが、コントロールできれば長生きも可能です。

いずれにせよ、飼い主さんと獣医さんとでよく話し合い、協力し合って病気に向き合うことが大切です。

梅雨明け前から気を付けましょう! 猫の熱中症の症状・原因から予防・治療法

猫の熱中症はこんな病気

猫が熱中症にかかることは多くありません。なぜなら猫は家やその付近の涼しい場所を知っていて、そこに移動することによって熱から身を守っているからです。

しかし猫は人よりも体温調節が苦手なので、本来は人よりも熱中症にかかりやすい体質を持っています。

熱中症は重ければ後遺症が残ることもあり、最悪だと死亡することもあるので、飼い主がきちんと予防しなければならない病気なのです。

猫の熱中症の症状

猫の熱中症の症状は人とあまり変わりません。軽度の場合は

  • 呼吸が荒くなる(口で息をする)
  • 大量の涎が出る
  • 目や口の中が赤くなる(充血する)
  • 嘔吐、下痢
  • ふらつく
  • 脱水症状

といった症状がみられます。さらに悪化すると

  • 血便、吐血、血尿といった出血症状
  • 歯茎が青白くなる(チアノーゼ)
  • 失神
  • 痙攣
  • 麻痺
  • 血圧低下

などの重度な症状があらわれ、最悪の場合ショック症状を起こして死亡してしまいます。

猫の熱中症の原因

急激に体温が上昇することによって熱中症が発症してしまいます。

猫の熱中症は「密室に閉じ込められる」という状況で起こることが多いので、注意が必要です。

例えば留守番中にトイレや狭い部屋の中に閉じ込められてしまうと、熱中症にかかりやすい状況になってしまうのです。

熱中症になりやすい猫

どの猫でも熱中症になる可能性はありますが、その中でも特にペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘア等の鼻が潰れていて、鼻孔の小さい品種は体温調節がかなり苦手なので、熱中症になりやすい傾向があるようです。

またメインクーン、ノルウェージャンフォレストキャットなど体が大きい品種も、体の中に熱を蓄積しやすいので注意が必要です。

肥満猫も同じ理由で熱中症なりやすいでしょう。

猫の熱中症の治療

愛猫が熱中症にかかったら病院へ連れて行かなければいけません。さらに発見時の応急処置もとても重要です。

  • 涼しい場所に移動させる
  • 氷水をわきや首周辺に当てる
  • 水を霧吹き等で吹きかける
  • 濡らしたタオルで体を包む

といった処置をして猫の体温を39度程度まで下げましょう。

その後は動物病院で点滴等の治療が行われます。

梅雨明け前から熱中症対策をしましょう

家で密室になりそうな部屋をリストアップし、なるべくそこに猫を入れないようにしたり、水を絶やさないように気を付ける。

ドアが猫に開けられたり、閉められないように工夫するなど、熱中症の対策を夏を迎える前から行っておきましょう。

きちんと予防しておけば、熱中症は防げます。

猫も風邪をひく? 猫風邪の症状・原因・治療法について

猫風邪はこんな病気

猫も人と同じように風邪を引いてしまうことがあります。

ウイルス・細菌など病原体が様々なところも、症状が発熱や咳といったところも、人間の風邪ととてもよく似ています。

ただし猫風邪は人と比べると感染力が強い傾向があるので、油断しているとすぐに風邪をうつしてしまったり、逆にうつされてしまうことがある病気なのです。

猫風邪の症状

猫風邪の症状は病原体によって若干異なってきますが、大体は人間の風邪の症状と似通っています。具体的には、

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 結膜炎
  • 角膜炎
  • 食欲不振
  • 発熱

といった症状が現れます。

さらに症状が悪化すると肺炎・口内炎・関節炎といった全身に悪影響を及ぼす恐れがあります。

体力・免疫力が低い子猫や老猫は猫風邪にかかりやすく、症状が悪化しやすいので特に注意しなくてはいけません。

猫風邪の原因

猫風邪を引き起こす主な病原体は

  • ヘルペスウイルス
  • カリシウイルス
  • クラミジア
  • 細菌
  • マイコプラズマ

とされています。これらの病原体が複数合わさって猫風邪を引き起こしてしまいます。

特に生後数週間の子猫はヘルペスウイルスに感染しやすく、症状も悪化してしまう傾向があります。

潜伏期間は一週間前後。早ければ感染して二日で発症してしまうこともあります。

猫風邪の治療

「風邪程度で薬は飲まない、寝ていれば治る」と主張している人もいるでしょうが、愛猫の調子が悪そうだった時は病院へ連れていってあげて下さい。

症状が軽くても悪化してしまう可能性がありますし、正しく治療しなければ慢性化してしまう恐れもあります。

猫風邪の治療は抗生物質の投与を中心に行います。また合わせて猫の栄養状態を良くし、体力を回復させる必要があるので、食事などの環境の改善も行う必要があります。

獣医さんの指示に従って正しく治療に当たりましょう。

猫風邪の予防

普段から体力をつけておくこと。偏った栄養バランスの食事を与えないことなど、人の風邪予防と同じ感覚で猫風邪も予防してあげましょう。

猫風邪や人の風邪は他の動物には移りませんのでご安心下さい。

猫も歯磨き必須です! 猫の歯周病の症状・原因・治療法について

猫の歯周病はこんな病気

歯周病とは「歯肉炎+歯周炎」の口内環境の悪化の総称です。

人にとってもとても馴染みの深い病気で、連日テレビでは歯周病予防の歯ブラシや歯磨き粉、うがい薬のCMが流れていますよね。

猫も人と同じように歯周病にかかってしまう動物です。歯周病は歯がボロボロになってしまう恐ろしい病気なので、しっかりと予防しないといけません。

猫の歯周病の症状

歯周病はまず歯肉炎からスタートし、徐々に状態が悪くなると歯周炎となり、最悪の場合歯が抜け落ちてしまうこともあります。

初期段階では

  • 口臭がきつくなる
  • 歯肉(歯ぐき)が腫れる
  • 歯肉からの出血

などが挙げられます。少々不快感がある程度で、猫の自覚症状もほとんどないでしょう。

しかし歯肉炎が悪化し、歯周炎になってしまうと症状が目に見えて悪化してしまいます。具体的には

  • 口臭がかなりひどくなる(吐き気を催す悪臭のことも)
  • 歯肉が減少し、歯が剥き出しになってしまう
  • 歯がぐらつく、抜ける
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 副鼻腔炎を発症

といった重度の症状があらわれてしまいます。また確証はありませんが、心臓、腎臓、肝臓、肺といった臓器への悪影響もあると示唆されています。

猫の歯周病の原因

歯周病の原因は口内で繁殖する「細菌」です。

菌膜、歯垢、歯石といった細菌の温床を放置しておくと菌が繁殖し、「歯垢」と呼ばれる塊を形成します。これらの細菌により歯ぐきが炎症を起こしてしますのです。

また口内環境の悪化だけではなく

  • 口の中の傷
  • 免疫力の低下

によっても細菌の活動が活発になり、歯周病を引き起こしてしまうことがあります。

猫の歯周病の治療

初期段階(歯肉炎)の場合は洗浄液や歯磨きで口内を清潔にすれば症状は改善します。炎症がひどい場合は抗炎症剤や抗生物質を投与します。

また症状がひどくなったり、歯石・歯垢を取り除く必要がある場合は、猫に全身麻酔をかけそれらを取り除きます。歯のぐらつきが重度だと抜歯するケースもあるようです。

言葉が通じない猫の場合、口内の歯石・歯垢除去には全身麻酔は必須です。

麻酔に耐えられない猫などでは対処が非常に難しくなるので、特に気を付けて予防をしなくてはなりません。

猫の歯周病の予防

なんといっても歯磨きが一番の歯周病予防です。猫用歯ブラシや猫用歯磨き粉が市販されているので、ぜひ利用して下さい。

少なくとも毎日一回歯磨きをしていれば、歯周病のリスクはぐっと減ることでしょう。

愛猫の肉球は大丈夫?猫の形質細胞性足皮膚炎の症状・原因から治療法

猫の形質細胞性足皮膚炎はこんな病気

猫の形質細胞性足皮膚炎とは別名「形質細胞性足底皮膚炎・肉球皮膚炎」とも呼ばれ、その名前のとおり、足の底…つまり肉球に発症する病気です。

発症すると肉球が腫れ、痛みから歩行が困難になってしまいます。命に関わる病ではありませんが、猫の日常に支障をきたしてしまうので注意が必要な病気です。

猫の形質細胞性足皮膚炎の症状

通常の猫の肉球はプニプニとしていて「弾力がある柔らかさ」です。形質細胞性足皮膚炎を発症してしまうとスポンジのように弾力のない柔らかな感触になってしまいます。

一般的には前足の片方だけに発症することが多い傾向がありますが、もちろん他の足に発症するケースもあります。

初期症状は肉球の表面がカサカサになり、鱗のような外見になってしまうことくらいです。

放置しておくと潰瘍ができると、痛みや出血、二次的に細菌などの感染が起こってしまうこともあります。さらに悪化すると、

  • 腫れがひどくなる
  • 足を引きずる
  • 運動を極端に嫌がる

といった症状があらわれます。運動不足によって肥満になってしまいやすくなるので、症状が悪化する前に治療することをおすすめします。

猫の形質細胞性足皮膚炎の原因

猫の形質細胞性足皮膚炎の原因は、よく分かっていません。

アレルギーなどの免疫系が関与しているとも、猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスの感染が関連している場合もあるとも言われていますが、はっきりと判明されていないのが現状です。

猫の形質細胞性足皮膚炎の治療

抗生物質を投与して治療します。なかでもドキシサイクリンという抗生物質が有効とされています。

投薬期間は少なくとも1カ月程度です。炎症がひどくなり潰瘍になってしまっている場合は、外科手術しなければならないこともあります。

反対に症状が軽度であれば、自然に治癒することも珍しくありません。

肉球の異常を見つけたら検査をしましょう

形質細胞性足皮膚炎の予防法はありません。早期発見・早期治療が重要になるでしょう。

また肉球の異常な腫れは形質細胞性足皮膚炎だけではありません。抗生剤を投与した副作用や、刺激物に触ったことによる接触性皮膚炎、線維肉腫という腫瘍も肉球の腫れの原因とされています。

これらの要因を飼い主だけで判別することは不可能なので、肉球の異常を発見したら、なるべく早く動物病院を受診することをおすすめします。

猫に急増中!?猫の食物アレルギーの原因、症状から予防、対処法まで

最近は人と同じように猫も食物アレルギーになることが増えているようですね。

アレルギーとは、体内の免疫が過剰に反応し、異物と認識してしまった物質を撃退するために体が防御反応を示すものです。この防御のための反応は主に炎症で、これにより猫の体にさまざまな悪影響が起きるようになるでしょう。

ここでは食物アレルギーの原因や症状、対処法、予防について解説します。

食物アレルギーの原因

食物アレルギーの原因物質は主にタンパク質、肉や魚、穀物などに含まれるタンパク質です。

消化吸収が充分にできていなかったり、免疫力が弱っていると起こりやすくなるでしょう。また、同じ食材を長く食べ続けているとアレルギーになりやすくなってしまいます。

猫の場合、穀物は猫にとって消化しづらいものであること、キャットフードによく使われる食材であることから特にアレルギーを起こしやすいと言われています。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーでよく見られる症状は、皮膚炎、体のかゆみ、下痢や嘔吐です。

口元や目のまわりが赤くなる、しきりに体を掻く(かゆみのため)、原因不明の下痢や嘔吐が続いて治らない、こんな症状が出たら食物アレルギーの可能性がありますよ。

ただし、これらの症状は別の病気でもよく起こるものです。

まずは動物病院で診察を受けてみてくださいね。

食物アレルギーの対処法

食物アレルギーの疑いが強い時、まずは食物アレルギー専用の療養食を試してみましょう。

食物アレルギー対応の療養食は、タンパク質を消化吸収しやすいように加工してあるので、アレルギーを持つ猫が食べても炎症反応が起こりにくくなっています。

もうひとつの方法として、アレルゲンとなる食材を避けるというやり方もあります。

食物アレルギーは食べたことがない食材では起こりませんので、今まで与えていたキャットフードとは違う食材を使ったフードを与えることでアレルギー反応を避けることができますよ。

食物アレルギーの予防法

食物アレルギーは、免疫力の低下、消化の悪い食材、同じ食材を長く食べ続ける、これらによって起こりやすくなります。

日頃から品質のよい食事を与え、消化不良や免疫力低下を防ぐことが大切でしょう。

また、定期的にキャットフードを変えてさまざまな食材を食べてもらうことも効果的ですよ。

鶏肉を使ったフードを食べていたら、魚に変える、米や麦を使ったフードなら豆類やジャガイモやサツマイモにする、など食材の種類に注意しながら選んであげてくださいね。

猫の食物アレルギーは、ここ何年かで急速に増えているようです。

もし食物アレルギーになってしまっても、きちんと対処できればつらい症状も解消され健康な猫と同じように元気に過ごせます。

猫は自分で食事を選べません。飼い主さんが注意して良い食事を選んであげてくださいね。